CBDやCBDオイルは糖尿病に効果がある?エビデンス付きで解説!

CBDやCBDオイルは糖尿病に効果がある?エビデンス付きで解説!

CBDやCBDオイルは心身にさまざまな効果がありますが、糖尿病への効果は確認されているのでしょうか。糖尿病が引き起こす問題を踏まえ、CBDがどのような症状に効果がありどこまでエビデンスがあるのかなど、CBDと糖尿病の関係について説明します。

CBDやCBDオイルとは?ハイにならない?

CBD [Cannabidiol; カンナビジオール] は、現在約80種類存在が確認されている大麻成分 (カンナビノイド) の一種です。

カンナビノイドの中でもTHC [Tetrahydrocannabinol; テトラヒドロカンナビノール] は、「ハイになる」と表現される精神活性作用が確認されており、マリファナの主成分でもあります。

日本では、大麻取締法によって大麻の所持や使用を厳しく規制していますが、それはTHCによる悪影響を防ぐためと言えます。そのため、同じカンナビノイドでも、CBDという成分自体は規制対象ではありません。もちろん、CBDには「ハイ」になる効果もありません。

また、CBDは生体のさまざまな部分の機能調節や恒常性維持に関与し、さまざまな効果をもたらすことが知られています。

これまでの動物実験、臨床実験、疫学研究などによって、CBDにはさまざまな病気の症状を改善する効果があることが、解明・示唆されています。

生活習慣病として、多くの方が抱える糖尿病にもCBDは効果をもたらすと言われています。

現在、CBDを気軽に効果的に摂取できるよう、さまざまなCBD製品が販売されています。

CBDオイルは、CBDをパームオイルやオリーブオイルといったキャリアオイルに配合したCBD製品の一種です。

CBDオイルは生体の吸収効率や持続時間のバランスが良く、さまざまな症状に対応でき、電子タバコとして摂取するタイプのものとも違って誰でも簡単に摂取できます。

その意味で、CBDオイルは気軽に摂取できる数々のCBD製品の中でも、最も親しみやすい製品であると言えます。

糖尿病の原因や症状はなにがある?

糖尿病は血中に含まれる糖が増え、血糖値が上がったままになってしまう病気です。

通常、尿に糖は含まれませんが、糖尿病の方は血中に糖が多くなりすぎるため、尿に糖分が混じります。医師が末期症状の患者の尿を舐めた際に甘かったということから、糖尿という名前がついたことは有名な話です。

そのような糖尿病の原因に関わっているのがインスリンというホルモンです。

インスリンは膵臓のランゲルハンス島という部位にあるβ細胞から分泌され、血中の糖を細胞に取り込ませることで、血糖値を一定に保つ機能があります。

しかし、インスリンが分泌されなくなったり、細胞がインスリンに反応しなくなったりすると、血中の糖が消費されなくなります。その結果、血糖値が上がったままの状態となります。

また、細胞がエネルギー源を取得できなくなります。

糖尿病の患者数は世界的に見ても多く、2015年の調査によると4億1,500万人にも及び、今後も増えることが予想されます。日本の成人の糖尿病人口は720万人と言われています。

糖尿病はその原因や症状によって、1型糖尿病と2型糖尿病に分かれます。

1型糖尿病

1型糖尿病は膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンがほとんど出なくなる糖尿病です。

発症の詳しい原因は分かっていませんが、免疫機能の異常によって自身の細胞を攻撃してしまうことが大きな要因ではないかと言われ、小さい子供のうちから発症する場合もあります。

インスリンが分泌されないため、注射などによってインスリンを体内に取り込まないと生きていくことができません。

2型糖尿病

2型糖尿病はインスリンの分泌が低下したり、インスリンが効きにくくなったりすることで、血糖値が下がらなくなる病気です。

原因は遺伝的な要因に加え、生活習慣が大きいと言われており、食べ過ぎや運動不足、肥満などが発症の大きな引き金になります。

糖尿病は生活習慣病と言われ「ぜいたく病」と呼ばれることもありますが、それはこの2型糖尿病のイメージからです。現に、糖尿病患者の90%以上が2型糖尿病と言われています。

治療には食事療法や運動療法と併せて経口薬の処方や、インスリン注射を組み合わせることもあります。

糖尿病はここが怖い。合併症にも要注意!

糖尿病は徐々に症状が進行していくことが多く、身体に大きな悪影響を及ぼす可能性があります。

その理由のひとつは、身体の各細胞がエネルギー源である糖を吸収できなくなることで、飢餓状態に陥るためです。症状が悪化すると、インスリンを摂取しなければ生きていけない状態になります。

また、糖尿病で注意しなくてはならないのは合併症の危険があることです。

血中に高濃度の糖が存在した状態が続くと、血管が傷ついたり動脈硬化が引き起こされることがあります。また心臓病、失明、腎不全、足の切断といった、重篤な合併症につながることもあります。

特に、目の網膜の毛細血管が傷つくことで起こる網膜症、腎臓の機能が低下してしまう腎症、自律神経などの末梢神経に異常をきたす神経障害は、糖尿病によって引き起こされやすく三大合併症と呼ばれます。

中性脂肪や悪玉コレステロール (LDL) の増加、善玉コレステロール (HDL) の減少などが引き起こされる脂質異常症を併発することもあり、その場合動脈硬化などのリスクがより大きくなるとも言われています。

CBDやCBDオイルは糖尿病に効果がある?エビデンス付きで解説します!

では、糖尿病の予防や症状の改善に、CBDは効果があるのでしょうか。

結論から言うと「効果が示唆されるデータはいくつかあるが、まだ実証はされていない」というのが答えになります。

詳しく見ていきましょう。

CBDは糖尿病の発症リスクを下げる?

イスラエルの研究者らによって2006年に報告された研究では、非肥満糖尿病(NOD)マウスにCBDを投与したところ、糖尿病発症リスクが大幅に低下しました。

このことから、CBDやCBDオイルが糖尿病の予防に効果があると考えることができます。

ただし今のところ、CBDとヒトの糖尿病の発症リスクとの関係性については、臨床試験があまり進んでおらず、解明されていません。

CBDの血糖値やコレステロール値への影響は研究段階

糖尿病を考える際に最も注目されるものが血糖値です。また、脂質異常症を併発しコレステロール値に異常が出ることもよく知られています。

そのため、糖尿病の治療には、血糖値やコレステロール値のコントロールが必要不可欠です。

CBDにおいても血糖値やコレステロール値への効果が期待されますが、残念ながらCBDがこれらの値を改善するという報告はまだありません。

2016年、イギリスで2型糖尿病患者62人を対象に、CBDの血糖値やコレステロール値への影響を調べましたが、効果は確認できませんでした。

なお、この実験では、THCV (THCと構造は似ているものの、生体への作用はまた異なると言われるカンナビノイド) についても調べられています。

その結果、CBDとは対照的に、THCVは血糖値への有意な効果をもたらすことが確認されました。

つまり、カンナビノイドによっては、血糖値を下げる効果をもたらすものもありますが、CBDには今のところその効果は認められていないということになります。

CBDは血管を修復し動脈硬化のリスクを下げる?

血糖値では有意なデータは得られなかったものの、CBDは糖尿病による血管壁への損傷を緩和する可能性があります。

2007年に発表された論文では、高グルコース濃度によって引き起こされるいくつかの炎症について、CBDがプラスの効果をもたらすと報告されました。

このことから、CBDが高血糖による血管の傷害を修復し、動脈硬化や網膜症などの合併症のリスクを下げる効果が期待できます。

CBDは神経障害の症状にも効果がある?

CBDは神経保護や痛みを緩和する効果があると言われています。

現に、げっ歯類 (ネズミの仲間) をモデルにした研究によって、CBDが慢性炎症性や神経障害性疼痛の抑制に効果があると示されています。

そのため、糖尿病に起因する神経障害の症状にも、CBDは効果がある可能性があります。

しかし、CBDが糖尿病性神経障害に対して具体的にどのような影響を与えるかの実験は、まだあまりなされていないのが現状です。

もっとも、他のカンナビノイドでの研究は行われており、糖尿病患者の神経痛をナビロンと呼ばれる合成カンナビノイドが改善することが分かっています。

ただ、ナビロンはTHCの合成薬であり、CBDとは生体における作用が異なっている可能性は十分にあります。

CBDが糖尿病性神経障害に具体的にどれほど効果をもたらすのか、詳細な研究成果が望まれます。

CBDと糖尿病の関係はまだ解明されていない

以上のことから、CBDは血糖値やコレステロール値への影響は確認されていませんが、糖尿病の予防、糖尿病によってもたらされる合併症には効果があると考えられます。

しかし、CBDと糖尿病に関する研究はまだ進んでおらず、マウスやラットをモデルにした実験が多かったり、ヒトを対象にした実験データが乏しいという現状もあります。

そのため、現在出ているデータでは、CBDの糖尿病に対する効果を実証することはできません。解明には、今後検証を重ねる必要があります。

CBDやCBDオイルを摂取する際の注意点は?副作用はある?

CBDやCBDオイルは心身のさまざまなところに効果があり、糖尿病への効果もまだ解明できてはいないものの期待されている部分はあります。

そのため、身体のメンテナンスを図り、糖尿病の予防や合併症の進行を抑えたいという目的でCBDを使用する方もいると思います。

しかし、糖尿病の予備軍や治療中の方がCBDを摂取する際は、注意しなくてはならないポイントがあります。

ひとつは処方薬との相互作用です。

CBDは他の薬剤と相互作用し、薬の効果の出方を変えてしまったり、副作用を大きくしたりという影響を及ぼす場合があります。

特に、肝臓で代謝されるタイプの薬には要注意です。このようなタイプの薬は、肝臓内のシトクロムP450という酵素によって分解されます。

しかし、CBDはシトクロムP450の作用を抑制してしまうため、薬が分解されずその効果が体内で持続し続けます。その結果、薬効に変化が出たり、副作用を引き起こしたりすることになります。

同じ効果をもたらす食材にグレープフルーツがあります。そのため、処方の際にグレープフルーツの摂取を控えるように言われた薬であれば、CBDの摂取も注意しなくてはなりません。

糖尿病患者に処方される薬には、グレープフルーツとの相互作用が懸念されているものはありませんが、糖尿病とは異なる治療で薬を併用している場合は注意が必要です。

また、糖尿病と併発しやすい病気に脂質異常症がありますが、その治療薬であるスタチンは、シトクロムP450と関わることが知られています。

さらに、シトクロムP450に分解されないタイプの薬でも、 CBDとの飲み合わせによる副作用が出ないとは限りません。睡眠導入剤とCBDを併用した場合に、眠気が増進されたという報告もあります。

そのため、どのような薬でも服用している場合は、必ず医師や専門家にCBDを摂取したいという旨を伝えるようにしましょう。

もしかすると、その際に注意点を教えてくれたり、処方薬の量を調整するなどの対応をしてもらえるかもしれません。

また、CBD自体にも僅かではありますが副作用が出る可能性があります。副作用としては、倦怠感、吐き気、便秘、食欲の変化、体重の変化などが報告されています。

基本的に身体への悪影響が少なくメリットが多いとされているCBDですが、その効果の出方には個人差があるため、もしかすると副作用が出てしまう方もいらっしゃるかもしれません。

もし、CBDオイルを摂取していて、副作用に悩まされたり、長期的にその症状が続くような場合は、摂取をやめ医師に相談するようにしてください。

糖尿病の予防したり進行を抑制したりするには、日頃の生活習慣を見直すなどして身体のメンテナンスを欠かさないことが重要です。

CBDオイルは身体の状態を維持するのに役立つアイテムですが、一歩間違えれば思わぬ効果が出てしまう可能性もあるため、そうならないように正しく摂取することが大切です。

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