CBDやCBDオイルはどのように品質管理されている?選び方も紹介!

CBDやCBDオイルはどのように 品質管理されている?選び方も紹介!

CBDオイルなどのCBD製品を安全かつ安心に使用するためには、どのような製品選びをすれば良いのでしょうか。本記事では、CBD製品の製造過程を簡単に解説したうえで、各工程での品質の良し悪しを見極める注目ポイントについて紹介します。

CBDやCBDオイルとは?

CBD [Cannnabidiol; カンナビジオール] は主に麻に含まれるカンナビノイドと呼ばれる天然成分の一種です。

「麻=大麻」という認識から、CBDについても警戒する声がありますが、CBDにはそのような心配をする必要はないと言えます。

大麻として警戒されているカンナビノイドは、THC [Tetrahydrocannabinol; テトラヒドロカンナビノール] というものです。THCは精神を「ハイ」にさせる作用などがあり、生体への悪影響も確認されています。

一方で、CBDには精神を「ハイ」にさせる作用はありません。また、わずかな副作用を除いて人体に対する大きな悪影響も確認されていません。

さらに、THCは日本の大麻取締法でも規制されている成分ですが、CBDは規制されていないため、CBDの含まれる製品を所持していても違法ではなく、安心して使用することができます。

そのうえ、CBDは生体にさまざまな良い効果をもたらすことが明らかになっています。

精神のリラックス作用、免疫機能の調節、神経系の調節、消化機能の促進などがあることから、ストレス対策や痛みの緩和などの目的で日常的に使用される方もいます。
CBDやCBDオイルは免疫力を高める?コロナや自己免疫疾患に作用する?CBDやCBDオイルは免疫力を高める?コロナや自己免疫疾患に作用する? CBDやCBDオイルは不安やストレス解消に効果がある?リスクはない?CBDやCBDオイルは不安やストレス解消に効果がある?リスクはない? CBDやCBDオイルは痛みを和らげるのに効果的?塗るタイプもある?CBDやCBDオイルは痛みを和らげるのに効果的?塗るタイプもある? さらに、数々の心身の疾患の症状を緩和させる効果もあるとされており、中にはCBDの使用を推奨する医師もいます。

実際にCBDを使用したいという方は近年多くなっており、気軽に摂取できるさまざまなCBD製品が販売されています。

その中でもCBDオイルは、オリーブオイルやMCTオイルなどの食用キャリアオイルにCBDを配合したもので、CBDを気軽に摂取できるアイテムの代表例といえます。

CBDオイルなどのCBD製品はどのように作られる?

CBD製品にはさまざまな種類があるため、それぞれの製品によって作られ方は異なるのは当然です。

しかし、原料やCBDの抽出方法といった共通している部分もあります。

ここで、CBD製品が作られる際の共通の工程について、簡単にご紹介します。

CBDの原料

まず、CBDを抽出する原料となる植物です。

先ほど、CBDは麻の植物に含まれると紹介しましたが、より詳しくいうとCBDの抽出によく用いられる植物は、カンナビス・サティバ (Cannabis Sativa) と呼ばれる品種になります。

カンナビス・サティバは大麻草とも呼ばれ、THCが含まれていることが懸念事項になります。

しかし、アメリカやヨーロッパでは、品種改良によってTHCの含有量を基準値以下まで下げたヘンプ (hemp) と呼ばれる株が産業用に使用され、THCのリスクを極力下げています。

また、CBDはオレンジなどの植物から抽出されたり、人工合成によって作られたりすることもあります。

ただし、オレンジから取れたものや人工合成によって作られたCBDの化学的性質については未確定なところもあり、生体においてどのように作用するかは未知数であるといえます。

そのため、現状はヘンプ由来のCBDを用いるのが、最も良いといえます。

CBDの抽出方法

次に、原料となる麻からCBDを抽出します。

CBDの抽出にはいくつかの方法があります。エタノール抽出、オリーブオイル抽出、超臨界二酸化炭素抽出が代表的です。

また、CBD単体を抽出するか、他の成分も一緒に抽出するかといった、CBDの抽出のされ方によっても種類は変わります。

麻にはCBD以外にも複数の種類のカンナビノイドや、テルペンと呼ばれる生体物質が含まれています。

それらの中からCBDのみを抽出したものをCBDアイソレート、それ以外のカンナビノイドやテルペンを一緒に配合したものをフルスペクトラムやブロードスペクトラムと呼びます。

これらの抽出方法やCBDの抽出のされ方の特徴については、後に詳しく解説します。
CBDやCBDオイルの抽出方法は? オススメのCBD原料も紹介!CBDやCBDオイルの抽出方法は?オススメのCBD原料も紹介!

CBDの加工

抽出したCBDを配合します。

CBD製品の種類によってCBDが配合されるものは変わりますが、CBDオイルであればオリーブオイルやMCTオイルなどが用いられます。

また、その際に香りや色などがつけられることもあります。

CBDオイルではあまり多くありませんが、VAPEなどを使って吸引摂取するCBDリキッドでは、フルーツやアロマの香りなどを楽しめるように作られたものも多くあります。

第三者機関への検査依頼

さらに、良心的なCBDメーカーであれば、CBDや他のカンナビノイドの含有量や、危険物がないことを確認するために、研究機関に製品の検査を依頼しています。

CBDの品質はどのように決まる?

高品質のヘンプ
CBDやCBDオイルとは何かということや、CBD製品の作られ方について簡単に説明しました。

現在、CBDオイルなどのCBD製品は世界各国のメーカーによって作られています。アメリカやヨーロッパが主流ですが、日本を含めCBDオイルの製造に着手している国も多いです。

では、さまざまなメーカーによって数多のCBDオイルが作られている中で、品質の違いはどのように決まってくるのでしょうか?

麻の栽培地域

まず、最も根本的な部分と言えるのが、原料となる麻の植物の栽培です。

麻は現在、さまざまな地域で栽培されていますが、気候や風土によって麻の中に含まれる成分量などの性質は大きく変わります。

また、麻の栽培技術や品種改良など、人為的な要素も大きいと言われています。

その中で、特に世界的に評価を受けている地域はアメリカのコロラド州でしょう。

しかし他の地域でも、オランダなどは麻の品質への評判が高い地域はもちろんあります。

その他の国で作られているCBDオイルでも、これらの国の麻を輸入して原料としている場合もあります。この記事を執筆している麻田製薬もコロラド州の農家と専属契約を結んでいます。

さまざまな国で作られ多くの種類があるCBDオイルであるものの、その原料となる麻がどこで作られたものかを調べることは、品質を調べるうえでの一つの基準といえます。

原材料の麻がヘンプかマリファナか

次に、麻について注目すべき点は、その麻の品種がヘンプなのかマリファナなのかということです。

麻にはTHCが含まれているというリスクがあり、THCが多く含まれている麻の品種はマリファナ株と呼ばれています。

しかし、先述の通り、アメリカやヨーロッパではTHCの含有量を極力減らした麻も栽培されており、これはヘンプと呼ばれマリファナ株と区別されています。

ヘンプのTHC含有量の基準はアメリカでは0.3%以下、ヨーロッパでは0.2%以下と、非常に低い値であることが分かります。

安全に使用するという意味で考えると、THC含有量を極力抑えたヘンプを原料にしたCBD製品を使用する方が良いでしょう。

オーガニック栽培で育った麻を使っているか

また、麻の栽培についてもう一つ注目していただきたいのが、オーガニック栽培を行っているかどうかです。

無農薬で健康に良いと言われるオーガニック栽培ですが、設備や手入れが困難でコストがかかります。そのうえ、オーガニック栽培をするためには国からの認証が必要であり、高額な認証手数料もかかります。

逆の見方をすれば、有機栽培であることを謳っているメーカーは、そのような手間やコストをかけてでも品質の良い製品を届けたいという心意気があるともいえます。

また、使用する側の目線から見ても、オーガニック栽培の麻で作られたCBD製品は値段が高額になる傾向があります。

しかし、CBDオイルは毎日使用するものですので、そう考えると健康やリスクヘッジのための投資として必要なコストともいえるのではないでしょうか。

オーガニックのCBDやCBDオイルは安全?どんな効果や種類がある?オーガニックのCBDやCBDオイルは安全?どんな効果や種類がある?

CBDの抽出方法

CBDの抽出には、アルコール抽出法、オリーブオイル抽出法、超臨界二酸化炭素抽出法が用いられると先ほど解説しましたが、それぞれの抽出法によってもメリット・デメリットがあります。

アルコール抽出法やオリーブオイル抽出法は、それぞれ低コストで簡単に行うことができます。一方で、前者は抽出物に微量なアルコールが混ざりやすく、後者は日持ちがしないというリスクもあります。

超臨界二酸化炭素抽出法は設備投資にコストがかかり、この方法で作られたCBD製品は高価になる傾向が高いというデメリットもありますが、かなり高品質なCBDが抽出できるというメリットがあります。

以上のことから、品質の良さで考えると、超臨界二酸化炭素抽出法で作られたCBDオイルを選ぶのが良いといえるでしょう。

CBD製品がCBD単体か、フルスペクトラムかブロードスペクトラムか

CBDのフルスペクトラムとブロードスペクトラムとアイソレートの違い
また、CBD単体 (アイソレート) やフルスペクトラム、ブロードスペクトラムといったCBDの抽出のされ方によっても、特徴に違いがあります。

CBDなどのカンナビノイドの生体効果の特徴に一つに、他のカンナビノイドやテルペンを同時に摂取した方が生体への効果が上がりやすいというアントラージュ効果というものがあります。

CBD単体 (アイソレート) のCBD製品は、低価格ですがアントラージュ効果を得ることはできないのに対し、フルスペクトラムやブロードスペクトラムは高価格ですがアントラージュ効果が実感できます。

ただし、フルスペクトラムは麻の成分をすべて抽出しているため、THCが含まれてしまう可能性があります。ブロードスペクトラムはTHCを除去することが可能と言われていますが、ブロードスペクトラム製品にTHCが含まれていた例も過去にあるため、100%安全とは言い切れません。

以上のことから、CBD製品を購入する際は高純度のCBD(つまり、CBD単体)の製品を選ぶのがおすすめです。

CBDオイルに加工する際の品質管理

麻の栽培、抽出技術など、CBDオイルの品質を決める要素はたくさんありますが、加工する工場で衛生管理を徹底し、品質に問題のない製品を作ることは必要不可欠でしょう。

工場でどのように品質管理がなされているかについては、一般の人にはなかなか見えづらい部分もあります。

その分、品質が保証されている環境で製造されていることが示されていれば、安全な製品であるという安心感がもてます。

日本では工場の安全性を示す指標として、GMP認証というものがあります。

GMPとはGood Manufacturing Practice (適正製造規範) の略であり、GMP認証とは健康食品の製造を安全かつ高品質に行っていると認められた工場に対して厚生労働省が付与するものです。

この記事の執筆を手掛けている麻田製薬が製造しているTHE CBDも、GMP認証を受けた工場で製造されています。

第三者機関における検査

第三者機関で検査を行っているかどうかも品質の良い製品選びには重要な情報です。

検査ではカンナビノイドやテルペン、残留溶剤や農薬・重金属・微生物の有無が調査されます。

これらの調査が、品質の大きな証明になることは言うまでもないでしょう。

メーカーによってはウェブサイトなどに検査結果を掲載しているところもありますので、その場合は必ず確認するようにしましょう。

特に、THCが含まれていないかどうかについては、日本の法律遵守のうえで最も重要です。

FDAが警告?CBD製品に潜む罠とは

健康に良く安全であると解説してきたCBD製品ですが、実は思わぬところに落とし穴もあります。

アメリカはCBD大国ともいえる国ですが、同国の食品や薬などの安全性を管理する食品医薬品局 (FDA) は、CBDの安全性などについて懐疑的な見解を示しています。

FDA側の主張を簡単に説明すると、CBDが本当に安全・安心な成分かどうかについては、まだ完全な検証が行われたわけではなく、より深い解明が行われるまで慎重であるべきだというものです。

医薬品として認定された一部のものを除いて、CBD製品の多くはサプリメントに分類されます。

CBDには多くの良い効果があることは確認されているものの、未知の部分が多いのも事実です。

それにもかかわらず、CBD製品が万能薬であるというふうに消費者に「妄信」させるような宣伝や、効果効能についての過剰なアピールを行っている業者が存在していることは、認識しておかなければいけません。

また、ヘンプシードオイルなど、CBD製品以外にも麻を原料に作られた健康食品などもあります。

このような製品について「CBD配合」「CBDの効果がある」「あの芸能人もCBDを摂取している」などと宣伝されている場合もあります。

しかし、CBDオイルなどのCBD製品とヘンプシードオイルなどの製品には、明確な違いがあります。

CBDオイルなどのCBD製品には、麻から高濃度抽出されたCBDが配合されています。そのため、大きなCBDの効果を得ることができます。

一方で、ヘンプシードオイルなどは、CBDを別途で抽出・配合しているわけではないので、含有率は非常に低いといえます。そのため、CBDオイルと比較するとCBDの効果はあまり期待できないでしょう。

「芸能人もCBDを使用している」という宣伝文句についても、実はその方が飲んでいたのはCBDオイルではなくヘンプシードオイルであったということも多いそうです。

過剰宣伝に惑わされず、使用者自身が正しい見地をもって製品選びを行うことが大切です。
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CBD製品のスマートな選び方とは?注意するべき点はある?

CBDやCBDオイルの選び方
ここまでで紹介してきたように、CBD製品の製造にはさまざまな工程があります。

以上のことを踏まえて、CBD製品のスマートな選び方についてまとめます。

  • 原料となる麻は、コロラドなどの有名な生産地のものがオススメ
  • 原料となる麻はTHCの少ないヘンプであること、オーガニック栽培で作られていることにも注目
  • CBDの抽出方法は高品質なCBDが得られる超臨界二酸化炭素抽出法
  • CBDの抽出のされ方は、CBD単体 (アイソレート) がおすすめ
  • 加工する工場の品質管理も重要、日本であればGMP認証が指標
  • 第三者機関における検査が行われている

逆に、以下のようなCBD製品があれば注意した方が良いかもしれません。

  • 麻の原産地が不明である
  • THCが含まれていないという保証がない
  • 第三者機関で検査されているなど、品質を証明できるものがない

ぜひ、上記のポイントを参考に、安全かつ安心に使用できるCBD製品選びをしていただければと思います。