CBDやCBDオイルは耳鳴りに効果的?むしろ逆効果?

CBDやCBDオイルは耳鳴りに効果的?むしろ逆効果?

脳や耳の病気や、精神的・身体的ストレスのサインの一つとして知られる不快な耳鳴りですが、そもそもなぜこのような症状が現れるのでしょうか。本記事では、耳鳴りの原因や治療法、またCBDやCBDオイルによる耳鳴り治療の有効性について解説します。

耳鳴りってどんな症状?その原因は?治療法は?

そもそも「聴こえる」ということは音源によって発生した空気の振動が、耳の内部の蝸牛という器官で電気信号に変換され、聴神経を伝って脳に到達することで脳が「音」として認識することです。

耳鳴りは実際に空気を振動させる(音を発する)物質的要因がない状況にも関わらず、蝸牛や細胞、神経など耳の内部の仕組みに異常が生じることで脳が誤って「音」を認識している症状です。

蝸牛の異常は耳鳴りと同時に、めまいや吐き気なども生じることが多くあります。

音は「ピーピー」「キーキー」と表現されるような電子音や金属音などのような高い音から、「ボー」「ゴー」といった太い低い音などまで様々な種類があります。

耳鳴りの原因も様々です。

難聴や中耳炎など耳の病気が原因であることもあれば脳や神経の疾患、ライブや花火などの大きな音による一時的な症状、頭部外傷、薬の副作用、風邪、耳垢、異物、ストレス、疲労、生活習慣の乱れ、加齢などもあります。

また、耳鳴りは心的外傷(PTSD)や強迫性障害(OCD)、うつ病などの患者に発症することも多く、精神疾患との関わりも深い症状です。耳鳴りによってストレスや不安がさらに悪化するなどの悪循環も生じます。

耳鳴りは原因の究明や治療が簡単ではなく、なるべく早期に治療を開始することが耳鳴りを改善したり難聴を予防したりする鍵となります。

治療が難しい理由として、空気の振動を電気信号に変える細胞(有毛細胞)の障害が進むと、細胞の再生がほとんど不可能であるためとされています。

原因が分かれば薬や手術、リハビリなどで回復することもありますが、治療効果が出なかったり悪化したりすることも珍しくありません。

CBDやCBDオイルは耳鳴りに効果的?むしろ悪化させる?

CBDの頭痛や耳鳴りへの作用
CBDとは大麻草などに含まれるカンナビノイドという成分の一種です。カンナビノイドは身体に様々な効能をもたらし、病気の症状を改善したり病気そのものを治療できたりする可能性のある物質です。

CBDオイルは植物から抽出されたCBD成分をオリーブオイルやココナッツオイルなどのキャリアオイルと混合した最もスタンダードなCBD製品です。

CBDは体内の恒常性を保つエンド・カンナビノイド・システム(ECS)に働きかけることで身体機能の調節を行いECS以外でも多くの神経伝達物質などの受容体へ作用することが確認されています。

特に神経系や免疫系への作用が著明であり、疼痛や炎症の軽減やストレスや不安の緩和、吐き気の抑制、睡眠の改善などに有効です。アメリカをはじめとする海外では、小児のてんかん治療薬として処方されています。

このように幅広い症状や病気に効果のあるCBDですが、現段階では一概にCBDやCBDオイルを摂取することで耳鳴りが改善するとは言い難いようです。しかし絶対に改善しないとも言えません。

例えば、40〜60歳代の働き盛りの年代に多い突発性難聴は耳鳴りの症状を伴うことが多いです。

突発性難聴の原因は現在でも解明されていませんが、耳内の血流障害やウイルス感染などによって炎症が引き起こされ、神経や細胞が損傷するためではないかと考えられています。

通常、治療には炎症を抑制するためにステロイド剤や血行促進剤などが使用されますが、CBDには抗炎症作用や血流を改善する作用があるため、CBDやCBDオイルによって耳鳴りや難聴を治療できる可能性はあります。

また、刺激や疼痛などの調節や様々な疾患の改善に関わる脳のバニロイド受容体(TRPV1)を活性化させることで蝸牛の働きを調節します。その結果、聴力低下やめまい、耳鳴りなどを予防できるとされています。

ある研究では、難聴が副作用として引き起こされる抗がん剤の投与前にカンナビノイドを注射することで、難聴が大幅に予防されたと報告されました。

しかし、別の文献ではTRPV1が活性化されることによって聴力に関わる神経細胞の維持が促進されますが、同時に耳鳴りは引き起こされるとも考察されています。

いずれにしてもTRPV1の活性化と耳鳴りの関連は大きく、TRPV1を活性化するCBDやCBDオイルを摂取することで聴力や耳鳴りに何かしらの影響を与える可能性は大いにあると言えます。

しかし、CBDやCBDオイルの研究が進んでいるアメリカでも、CBDやCBDオイルはまだ不明瞭なことが多い段階です。

そのため、耳鼻科医師は耳鳴りの治療のためにCBDやCBDオイルを摂取することは推奨していません。

そもそもエビデンスが少なく、一部の研究では耳鳴りの治療にCBDやCBDを使用することで症状が改善するよりもむしろ悪化しました。

また、大麻常用者の中で過去に一度も耳鳴りがなかった患者のうち30%程度が、THCやCBDなどのカンナビノイドを服用後に耳鳴りが始まったりと報告されています。

また、すでに耳鳴りの症状があった患者は症状の悪化が見られたということです。

一方で、CBDやCBDオイルは耳鳴りと付随して起こる症状の改善には効果的であるのではないかと考えられます。

例えば、耳鳴りとともに生じる症状に吐き気がありますが、CBDやCBDオイルによって吐き気を抑制することができます。

また、耳鳴りを悪化させる要因とされるストレスや睡眠不足、疲労などの精神的・身体的ストレスもCBDやCBDオイルの著明なリラックス効果によって軽減できる可能性が高いです。

耳鳴りが一時的なものであり身体を休息させたり、ストレスを軽減したりすることで症状が改善する場合などにはCBDやCBDオイルを取り入れることは有効でしょう。

しかし一時的なものではなく何日も持続するような場合は、細胞や神経の障害が進行している可能性があります。CBDやCBDオイルの摂取を開始する前にまずは耳鼻科を受診し聴力検査などを行うようにしてください。

耳鳴り対策として、最も効果的なCBDの摂取方法とは?摂取時の注意点は?

CBD製品とその摂取方法
CBDやCBDオイルの摂取方法には舌下摂取、経口摂取、吸入摂取、経皮摂取があります。

この中で、体内への吸収率が高く効果の発現が速い上に持続時間も長いため、CBDオイルの舌下摂取が最もスタンダードな方法として普及しています。

また、経口摂取は効果が現れるまでの時間はかかりますが、舌下摂取よりも長時間効果が持続します。CBDの吸収率は低下するため、経口摂取する場合は舌下摂取よりも効果を得るために多く摂取する必要があります。

吸入摂取は他の方法に比べて効果が最も速く現れますが、持続時間は非常に短いです。

耳鳴りに対するCBDやCBDオイルの摂取ですが、効果の感じ方や必要な摂取量には個人差があります。最もスタンダードなCBDオイルの舌下摂取から開始して、自身に合った摂取量や摂取方法を見つけてください。

初めて摂取する場合は、舌下摂取で一日にCBD10mg程度から摂取を開始して量を調節するようにしてください。

上述しましたが、現段階でアメリカの多くの耳鼻科医の総合的な意見として、CBDを含むカンナビノイド類の摂取は耳鳴りの発症や悪化の原因となる可能性が高いとされています。

少なくとも現段階で耳鳴りが日常的な症状としてある場合はCBDやCBDオイルの摂取はお控えください。

耳鳴りを引き起こす原因となる精神的ストレスの緩和や不規則な睡眠サイクルなどを改善する目的でご使用ください。

また、CBDやCBDオイルの服用を開始してから耳鳴りが生じた場合はすぐに服用を中止してください。一時的なものであれば問題はないかもしれませんが、CBDの摂取を再開すると再び耳鳴りが生じることも考えられます。

CBDやCBDオイルを再開する場合は医師に相談をしてから服用量の調節や摂取方法などを決めるようにしましょう。

また、CBDやCBDオイルは他の薬と同時に服用すると、その他の薬の効果を増強する可能性があります。

そのため、すでに他の内服薬がある場合や持病がある場合は必ず医師に相談した上でCBDやCBDオイルの服用を開始してください。

実際にCBDやCBDオイルが耳鳴りに効いた人の体験談をご紹介!

耳鳴りについての著書、「Rewriting Tinnitus」の作者であるGlenn Schweitzerというアメリカ人男性が、ブログ内で彼が経験したCBDやCBDオイルの効果について話しています。

彼の経験上、CBDやCBDオイル自体が耳鳴りをはじめとする様々な耳の症状を直接緩和すると感じたことはないとのことです。

しかし、以前は常に不安やストレスなどを抱えていましたが、CBDやCBDオイルによってそれらの精神症状が劇的に改善されたことによって耳鳴りの症状は軽減したと話しています。

またCBDやCBDオイルによって耳鳴りの症状が悪化したことはありません。

しかし、CBDオイルを長期間使用していましたが、キャリアオイルであるココナッツオイルによって気分の不快感などが出たため、現在は経口摂取や吸入摂取に変更することで問題なく経過しているとのことです。

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