CBDやCBDオイルは食欲を抑制させる?それとも増進させる?

CBDやCBDオイルは食欲を抑制させる?それとも増進させる?

CBDやCBDオイルの摂取とともに、正しい食習慣は健康維持に必須です。しかし、ストレスや病気などで過食となったり、反対に食欲が無くなる事もあります。この記事では、CBDやCBDオイルが食欲に与える影響や、摂取のタイミングについて説明します。

CBDやCBDオイルとは?効果・効能も紹介します!

CBDは大麻草などで生成されるカンナビノイドと呼ばれる天然の成分です。CBDオイルは、植物から抽出されたCBD成分をココナッツオイルやオリーブオイルなどのキャリアオイルと混合したCBD製品です。

人の体内にはエンドカンナビノイドシステム(ECS)が存在し、全身に存在するCB1やCB2といったエンドカンナビノイド受容体に内因性カンナビノイドが作用することで体内の様々な機能を調節する働きがあります。

CBDやCBDオイルはECSに働きかけて痛みや炎症を抑えたり、ストレスや不安を軽減する効果が広く知られています。まだ人を対象とした研究は多くありませんが、CBDやCBDオイルは様々な可能性を秘めています。

研究が進むにつれ、現在では治療が難しい病気も治すことが可能になるかもしれません。

CBDやCBDオイルはどのように食欲を抑制する?

人間の食欲の調節には2種類のホルモンとECSが関わっています。

まず、空腹になるとグレリンというホルモンが胃から分泌されます。グレリンは食欲をコントロールする脳の部位である視床下部を刺激して食欲を生じさせ、食事をさせるように誘導します。

次に、食事によってカロリーを十分に摂取すると血糖値が上昇し、脂肪からレプチンをいうホルモンが分泌されます。レプチンはグレリンと同じように、視床下部に働きかけ満腹感を引き起こすホルモンです。

レプチンが分泌されることによって満腹であると感じて、食事への衝動が抑えられます。レプチンは食後20分以降に分泌が盛んになるため、急いで食べると満腹感を感じる前に食べ過ぎてしまうことになります。

この二つのホルモンに関わる視床下部には、カンナビノイド受容体であるCB1が存在しています。空腹感の原因となるグレリンの分泌は、視床下部のCB1が活性化することで引き起こされます。

グレリンによって視床下部が活性化すると、食欲を増加させる以外にも、味覚や嗅覚が強調され、食事をより美味しいと感じたりする作用などもあります。

CB1を活性化させる物質は体内で作られるアナンダミド(AEA)や2-AGといった内因性カンナビノイドの他に、植物から抽出されるカンナビノイドである向精神作用を示すTHCなどがあります。

そのため、THCを摂取すると興奮状態になることがありますが、食欲も増強するとされています。

しかしTHCとは反対に、CBDは直接カンナビノイド受容体に作用することはほとんどありません。むしろ他の物質がCB1へ作用することを阻害します。CB1が活性化しなければ胃からのグレリンの分泌が抑えられます。

そしてグレリンの分泌が減少すると視床下部は刺激されないため食欲があまりわかず、結果として食事量の減少につながります。

過去に行われてた研究で、マウスにCBDまたはCBG、CBN(カンナビノイドの一種) を注射したところ、CBDを摂取したマウスは他のカンナビノイドを摂取したマウスと比較して大幅に食事の摂取量が減少しました。

この作用を利用して、かつてリモナバンというCB1の拮抗薬がダイエットの薬としてヨーロッパで処方されていました。視床下部のCB1の作用を抑制することで、食欲を発生させないようにして体重を減少させる薬です。

糖尿病患者などの肥満の軽減にある程度の効果は見られていたようですが、CB1を無理やり阻害するため精神への影響も大きく、自殺企図(自殺未遂のこと)が副作用として問題になり処方が中止となりました。

また、CBDやCBDオイルには睡眠障害を改善する作用があります。睡眠不足はホルモンの分泌に影響し、満腹感を生じさせるレプチンの分泌が少なくなるとされており、個人差はありますが過食となりやすい傾向があります。

そのため、CBDやCBDオイルによる睡眠障害の改善も、食べ過ぎることへの予防に有意義であると言えます。

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CBDやCBDオイルは空腹感をもたらすことがある?

食生活の問題は食べ過ぎだけではありません。病気や精神的ストレスなどが原因で食欲不振となった経験がある人は多いと思います。

CBDやCBDオイルはこのような必要な食事の摂取が難しくなった場合にも、食欲を改善することに有効であるとされています。

例えば、抗がん剤の副作用により食欲が著しく低下することがあります。抗がん剤は消化器官の機能を低下させ、空腹感を引き起こすグレリンの分泌量を減少させます。

さらに抗がん剤の脳への影響もあると考えられており、視床下部のグレリンに対する反応も低下する事があります。食欲が起きづらいことに加え、他の副作用である吐き気や口内炎の疼痛などもあり、食事が苦痛となります。

ECSの役割は「調節」です。そのため過食の場合は食欲を抑えますが、食欲不振の場合は食欲をそそるように促すと考えられています。

CBDは内因性カンナビノイドを破壊する物質を抑制する作用があります。その結果、体内の内因性カンナビノイドの分泌量を増加させることでCB1を刺激し、適正な食事量が摂取出来るようにすると考えられています。

また、CBDやCBDオイルには抗がん剤の副作用である吐き気を改善する効果もあり、これも食欲の増加を導くと考えられています。

CBDやCBDオイルは副作用が少ないとされていますが、食欲の増加はCBDの副作用の一つとして報告されています。およそ7%のCBD製品の使用者が食欲が増加したと感じているようです。

これまで、人を対象としたCBDと食欲の関連は何度か研究が行われています。

CBDオイルを治療に使っている小児のてんかん発作であるドラベ症候群の子どもの食欲の変化の調査では、食欲が減少した子どもの割合の方が多かったのですが、3割近くは食欲の増加が生じたと報告されました。

CBDやCBDオイルはダイエットに効果的?

CBDやCBDオイルが食欲や体重を増加させることについてはまだ研究の数が十分であるとは言えません。現段階では、副作用として食欲が増加する可能性があることは念頭においた方が良いでしょう。

一方で、CBDは体脂肪の質を変えて代謝をあげる効果もあるのではないかと言われています。

脂肪には白色脂肪と褐色脂肪があります。白色脂肪はエネルギーを貯蓄し、内臓などを保護する役割があります。一方、褐色脂肪は血管が豊富で、運動時などにエネルギーを燃焼しやすいとされています。

2016年に韓国の大学で行われた研究で、CBDを摂取したマウスの脂肪組織が、白色脂肪から褐色脂肪に変わったことが報告されています。

今後の研究次第では、この作用を人の肥満解消にも適応できるかもしれません。

CBDやCBDオイルの体重への影響は?ダイエットに効果的?CBDやCBDオイルの体重への影響は?ダイエットに効果的?

しかしダイエットとは体重を減らすことだけを意味しません。元々は病気の治療や健康維持のための食事のことを指します。そもそも食事量を極端に減らすことで痩せることはあまり望ましくありません。

日本は欧米諸国と比較すると、肥満人口は少なく、さらに20〜30代の女性は低体重の女性の割合も多い傾向にあります。しかし日本人は遺伝子的に、極端に太っていなくても糖尿病になりやすい傾向にあります。

CBDやCBDオイルでは劇的な痩身効果はあまり期待はできませんが、健康的な食習慣や運動習慣を維持することは糖尿病などの病気を予防するために非常に重要です。

CBDやCBDオイルを摂取するのはいつ?空腹時?食後?

食事内容はCBDやCBDオイルの吸収率(バイオアベイラビリティ)に影響を与えます。特に脂肪分の多い食事は、CBDの吸収率が単体で摂取するときと比べて14倍にもなる結果が見られました。

基本的にはCBDやCBDオイルは食前の30分以内に摂取することをお勧めします。しかし、人によっては空腹時の摂取は胃痛などの副作用が現れる可能性もあります。そのような場合は、食後に摂取するようにしてください。

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