CBDやCBDオイルは炎症に効果がある?中毒症状や副作用はない?

CBDやCBDオイルは炎症に効果がある?中毒症状や副作用はない?

CBDやCBDオイルは様々な疾患の症状の一つである炎症に効果があると報告されています。ここでは体内で炎症が引き起される理由やCBDやCBDオイルの炎症への効果、それらに関する実験、またCBDやCBDオイルの副作用について説明します。

炎症はなぜ引き起こされる?

炎症は体を守るための防衛機構です。私たちの体は病気や怪我、感染などでダメージを受けた際、体に備わっている免疫システムが体内の異常を察知し原因を取り除こうと機能します。

この免疫システムにおいて重要な役割を担うのが、白血球(好中球、単球、リンパ球、好酸球、好塩基球)をはじめとする血中の成分ですが、これらの働きによって炎症が引き起こされます。

感染や怪我などにより体内に異常が起きると、感染や損傷部位の血管を拡張させ血流量や血中の白血球の数が増加します。また血液の液体成分の一部である血漿などが血管から染み出して異常が起こっている部位に移動します。

そして白血球やその他の血液成分が、血管外に漏れ出した漿液を伝って移動し、ダメージを受けた部位の抗原(ウィルスや菌など)を攻撃します。最終的に異物を捕食することで異物の侵入から私たちの体を守ります。

炎症が起こるとその部位に発赤、腫脹、疼痛、熱感(および炎症の発症部位によっては機能障害)をもたらします。

これらは体が自動的に白血球が最も活性化しやすい環境(血管拡張や血流量の増加による発赤や発熱、血管外への漿液流出による腫脹、白血球から産生される物質による疼痛など)を作り出したという徴候になります。

炎症には短期間で治癒する急性炎症と数ヶ月から数年続く慢性炎症があります。

急性炎症とは怪我や病気、感染などで急速に引き起され、ある期間は激しい痛みや患部の腫れなどの症状が見られます。しかし時間の経過とともに炎症は消失し元の体の状態に戻ります。つまり、正常な免疫システムの働きです。

しかし、慢性炎症とは体に怪我や感染といった異常がないにも関わらず、上述したような免疫システムが作用し続け、炎症を引き起こす状態です。

この慢性炎症は、通常は異物に対して作用する免疫システムの一部である抗体が体内に侵入した異物ではなく、自身の健康な細胞などを異物としてみなしダメージを与えます。

慢性炎症を引き起こす疾患は様々です。心疾患や癌、糖尿病、炎症性大腸炎、アルツハイマー病、そして自己免疫疾患などがあります。

自己免疫疾患の代表的な例の一つにリウマチ性関節炎が挙げられます。手や足などの関節周囲の組織が自己免疫により損傷し、炎症(発赤、腫脹、疼痛、熱感)が引き起こされます。

リウマチ性関節炎は特徴的な疼痛が生じます。それは、無症状な時間が続いた後に突然激しいズキズキとした痛みが前兆もなく発症します。そのため、いつ痛みが出るかわからないというストレスが付きまといます。

自己免疫疾患で、抗体がなぜ自身の正常な細胞を攻撃するかは完全には解明されてはいません。リウマチ性関節炎においては、関節周囲の滑膜が抗体に反応する物質を分泌していることが関わっていることが分かっています。

現在、炎症と疼痛緩和には非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やステロイドなどの抗炎症薬が処方されることが多いです。効果は強いですが副作用も顕著で、長期間の服用になるほど重大な副作用が出る恐れがあります。

CBDやCBDオイルは炎症を緩和する?

CBDやCBDオイルは私たちの体内に元々存在するエンドカンナビノイドシステム(体の恒常性を保つシステム)に働きかける内因性カンナビノイドと同じ役割を果たします。

内因性カンナビノイドはカンナビノイド受容体に反応します。CB1は主に中枢神経系に存在し、CB2は主に末梢神経系と免疫細胞に存在しています。

中枢神経系に存在するCB1と結合することより痛みをコントロールし、免疫細胞に存在するCB2と結合することにより免疫の働きを正常にします。したがって自己免疫疾患の症状である疼痛や炎症の抑制につながります。

また、CBDは活性酸素を抑制する、抗酸化作用という働きがあります。

なんらかの原因で炎症が長期化することにより、体内で活性酸素が多く産生されます。その結果、活性酸素は組織や臓器を損傷します。これを酸化ストレスといいます。

酸化ストレスと炎症は様々な慢性疾患を引き起こす原因となります。従ってCBDやCBDオイルの抗炎症作用と抗酸化作用は、自己免疫疾患など多くの急性および慢性炎症を引き起こす疾患の治療に役立つと考えられています。

これまでに行われたCBDやCBDオイルの抗炎症作用に関する研究は以下のようなものがあります。

2016年に行われた関節炎のマウスを用いた実験で、CBDジェルを一日一回4日間連続で皮膚に塗布したところ、関節炎の症状を抑え疼痛による四肢の変形を軽減しました。

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別の2016年の研究では初期膵炎の糖尿病のマウスを使った実験が行われました。膵炎は免疫細胞がランゲルハンス島(膵臓内部のインスリンを分泌する細胞)を破壊することにより糖尿病の原因となることがあります。

そこでCBDをこのマウスに使用したところ、CBDを治療に用いなかったマウスに比べて糖尿病が改善しました。さらに免疫細胞の活動も抑制されて炎症の軽減が認められました。

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2017年には変形性関節炎のマウスを使って実験が行われました。CBDを関節に局所的に塗布することで炎症を抑制し、さらに神経損傷と疼痛軽減の効果も見られました。

CBDの抗炎症作用に関する研究はまだ動物実験がほとんどです。アメリカなどでは自己免疫疾患の患者らが個人的に内服を開始して効果を実感している例はたくさんありますが、医学的なデータとして報告されていません。

CBDの摂取方法は炎症に対して何がよい?

CBDの摂取方法は主に4通りあります。

経口摂取

経口摂取は特別な機器を使用せず手軽に摂取できる上、様々な携帯のCBD製品を選ぶことができます。オイルやカプセルをはじめ、CBD含有のグミやチョコレートなどもあります。

しかし注意すべきことは、経口摂取すると肝臓で一度代謝されてから吸収されるので、効果が現れるまでに時間がかかります。そして肝臓や消化器官を通過する間にCBD成分が部分的に破壊されます。

経口摂取は効果が現れるまでにおよそ30分〜2時間ほどかかり、摂取したうちの6〜20%程しか血中に吸収されないというデメリットがあります。しかし効果は4時間〜12時間程で長時間持続します。

経粘膜摂取(舌下摂取など)

経口摂取に比べ、肝臓での代謝が行われずにCBDが血管内へ吸収されるため、より早く効果が現れます。口腔粘膜や鼻粘膜、舌下粘膜などにCBDオイルなどを垂らして摂取します。

粘膜の場所やCBD製品(オイルやスプレーなど)によって吸収時間は若干違いますが、平均的な効果が現れるまでの時間は15分前後で経口摂取に比べ早い事がわかります。

吸収される割合は13〜35%と経口摂取に比べ効率が良いです。効果の持続時間はおよそ4〜8時間です。

吸入(蒸気)摂取

経粘膜摂取よりもさらに効果が現れる時間が早いのが吸入による摂取方法です。直接肺の血管に吸収されるためだいたい10分以内にCBDの効果が現れます。しかし吸収率は34〜56%と非常に幅があります。

効果持続時間は30分〜1時間と、粘膜摂取や経口摂取に比べ短いです。

経皮摂取

経皮摂取は血管に一度吸収させる方法ではなく、皮膚の一部分に直接塗布することで局所的に効果をもたらします。皮膚の近くのCB2(カンナビノイド受容体)と結合して疼痛や炎症軽減の効果を示します。

経皮摂取にはローションやクリームなどの製品があります。効果が現れるまでに15分〜2時間程かかる可能性があります。効果は5時間以上持続します。

それぞれの摂取方法に特徴があります。炎症時に早く疼痛や炎症を軽減したい場合などは蒸気や粘膜からの摂取が良いでしょう。

また、効果が現れるまでに時間がかかりますが、疼痛の予防目的や局所的な炎症に対しては経口摂取や経皮摂取が良いでしょう。

CBDやCBDオイルには中毒症状や副作用はない?

CBDやCBDオイルは副作用が少ないとしてWHOも公表しています。

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またCBDには中毒症状を抑制する効果があります。疼痛緩和の目的で中毒性の強い薬を使っている患者の薬物中毒の治療にも使用された例があります。

適量を服用する限り健康被害を引き起こすような副作用はほとんど報告がありません。しかし下痢や眠気、食欲増進などは起こりうることはあるようです。

CBDやCBDオイルは動物を使用した実験の症例は数多くありますが、まだ人に対して行われた研究は数多くありません。安全とは言われていますが、決して一度に多量に摂取はしないようにしてください。

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