犬にCBDやCBDオイルを与えても大丈夫?効果や副作用についても解説!

犬にCBDやCBDオイルを与えても大丈夫?効果や副作用についても解説!

CBDやCBDオイルの安全性と有用性が認知されてきていますが、ペットの健康維持にもペット大国であるアメリカを中心にCBDブームが起こっています。今回、犬に与えた場合の効果や副作用、病気への有用性、投与量、犬用のCBD製品について解説します。

CBDを犬に与えても大丈夫?副作用はない?

CBDは大麻などから抽出されるカンナビノイドという成分の一種です。カンナビノイドは私たちの体内の恒常性を保つエンドカンナビノイドシステム(ECS)に作用し様々な効果をもたらします。

もともと体内にはアナンダミド(AEA)や2-AGといった内因性カンナビノイドが存在し、身体中に存在するカンナビノイド受容体(CB1、CB2)と結合することで機能しています。

ECSは人だけではなく哺乳類や脊椎動物など動物にも存在することが分かっています。したがって、カンナビノイドの一種であるCBDを犬に与えた場合も人間と同じように犬の体内で作用します。

2017年、世界保健機構(WHO)はCBDの安全性を正式に公表しました。文書によると、CBDを使用することで深刻な健康被害を引き起こすことはないとされています。しかしこれはあくまで人に対しての副作用です。

現段階では犬を対象にした研究は多くありませんが、CBDを犬に投与した場合に重篤な健康被害があったという報告もされていません。したがって現段階ではCBDを犬に与えることで健康を脅かす心配はないと言えます。

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犬にCBDを投与した際に現れた副作用は、口渇、血圧低下、傾眠傾向、下痢、嘔吐などがあります。

CBDは口腔内の唾液の分泌を抑制するため、喉が乾きやすくなるのではないかと考えられています。そして血圧低下や傾眠傾向については、そもそもCBDの投与量が多かったことが指摘されています。

また下痢や嘔吐は食事とともに与えられた他の薬の影響や、研究のために慣れた環境ではない場所に滞在したことによるストレスなども考えられるため、直接的にCBDが影響したかどうかは明確ではありません。

人間でもCBDの適正使用量や効果の現れ方に個人差があるように、犬も個体によって反応が違います。現在の研究ではCBDの有効性が強調され安全とされていますが、飼い主は責任を持って投与量を管理する必要があります。

また少量でもCBDを投与したあとは犬の様子の変化には十分注意を払ってください。CBDやCBDオイルは人間にとっても動物にとってもまだ研究途上です。

CBDやCBDオイルが犬に与える効果・効能は?

現段階では、CBDの犬への有効性を証明する正式な研究はまだほとんどありません。しかし犬にもECSが存在している以上、CBDを使用した人間や他の動物に現れるような効果が期待できます。

実際に犬にCBDを投与した研究には、変形性関節症を患った犬の治療に使用された例があります。犬の変形性関節症は加齢、肥満、過度な運動、病気や怪我などにより関節に負担がかかることにより発症します。

負担により関節は変形し慢性的な炎症と疼痛が起こるため、運動を嫌がったり、体を支えるために炎症の起こっていない部位にかかる負担が大きくなります。その結果、一箇所だった炎症部位が拡大することも珍しくありません。

慢性炎症は免疫システムの誤作動であり、自己の正常な細胞を攻撃します。免疫細胞の中にカンナビノイド受容体であるCB2が存在することが分かっており、これが慢性炎症の治療の鍵となります。

CBDは直接カンナビノイド受容体であるCB1やCB2と一部結合することもありますが、他のカンナビノイド成分と比べ親和性は低いです。

直接的に受容体に結合して作用するよりも、CBDはもともと体内に存在する内因性カンナビノイドの分泌を促進させる働きがあります。その内因性カンナビノイドがECSに作用することで、免疫システムを正常化させます。

またCBDはECS以外の様々な神経伝達物質などの受容体と相互作用して、分泌を活性化したり、時には受容体を阻害することで望ましくない神経伝達を妨げる働きがあります。

CBDを投与された変形性関節炎を患った犬たちは疼痛の軽減の兆候が見られ、活動性が向上しました。そして明らかな副作用は観察されなかったとのことです。

他にも様々な効果が見られているようですが、まだ正式に研究は行われていないため、飼い主個人の経験談が主になります。

例えば犬も不安やストレスを感じたり、花火などの大きな音がトラウマになることがあります。その際にCBDやCBDオイルを与えることで、行動に落ち着きが見られたということです。

これはCBDやCBDオイルを摂取するとセロトニンやGABAなどの分泌が盛んになることによると考えられます。

さらに、セロトニンなどの神経伝達物質は血管を拡張し血圧を下げるため、犬にとっても心臓病の予防に効果的であると考えられています。

このように人間に現れる効果と同じく、犬にとっても不安・ストレスの軽減、疼痛・炎症の緩和、心血管障害の予防など様々な効果が期待できます。

CBDやCBDオイルは犬の癌やてんかんに効く?

CBD製品であるEpidiolexはてんかんの治療薬として2018年にアメリカ食品医薬品局(FDA)に承認され、難治性のてんかん症状に非常に高い治療効果を示しています。

CBDが犬のてんかん治療に効果があるかを証明する研究は、2019年に報告されました。その研究では、CBDを与えられた犬のグループとプラセボ(偽薬)グループを比較しました。

実際にCBDを与えられたグループの犬はてんかんの頻度が劇的に改善されました。

しかし、比較のためのプラセボグループにもほぼ同じ割合でてんかんの頻度が軽減する効果が現れており、実際の効果については判断が難しいという結果になりました。

またCBDは癌の治療にも効果があるとされています。

CBDやCBDオイルを摂取することでECSの作用が活発化し、癌の症状である疼痛や化学療法などの副作用である吐き気や食欲低下、皮膚の炎症などを改善する効果が期待できます。

しかしまだマウスを使った実験段階であり、実用化するためには人間にとっても犬にとってもエビデンスが不足している状態です。従って、可能性としてはありますが現段階では本当に癌に効くかどうかは分かりません。

このような事情から、基本的には犬の癌治療であっても人間と同じように放射線治療や化学療法などが第一選択となっています。そして人間と同じように副作用として吐き気や抜け毛、皮膚の炎症などが現れ犬に苦痛を与えます。

アメリカ合衆国では、飼い主が獣医師に相談して治療にCBDオイルを選択する例はあります。実際に多くの飼い主が抗がん剤の副作用の軽減などに効果を感じているようですが、実際はまだ「民間療法」の扱いです。

癌の治療方法として確立されるためには、今後数多くの研究が行われる必要があります。

CBDやCBDオイルは犬にどれくらい与えればよい?

アメリカ合衆国で最も早く嗜好用大麻が解禁されたコロラド州で、動物の大麻治療の研究を行う獣医師、ロバート・シルバー博士が推奨する投与量は次のようになります。

まず、初めてCBDを摂取する際の目安は体重1ポンド当たり0.05mgを1日2回投与としています。1ポンドは約453gなので、「0.05mg×体重(kg)×2.2」の計算でおおよその摂取量が算出されます。

例えば体重が20kgの犬であれば、0.05×20×2.2=2.2mgが初回に投与する量の目安ということなります。

しかし実際のCBD製品などを見ると、この投与量は非常に少ない数字であることが分かります。

例えば、ペット用CBD製品専門のオンラインショップの商品で、一瓶のCBD含有量が680mgで10ml、約300滴のCBDオイルがあります。一滴あたりのCBD含有量はおよそ2.2mgの計算になります。

同商品のボトルには、初回投与量の目安が「Over 20 pounds: Start with 3-4 drops at a time, 3-4 times per day.」と書かれています。

つまり、この商品では体重が20lb(約9kg)以上であれば一度に3〜4滴(6.6〜8.8mg)、それを1日に3〜4回と説明しています。

目安はあくまでも目安であり、絶対に効果的な数字ではありません。個体によっては効きすぎたり、量が不十分であったりということは考えられます。安全のためにも少量ずつ開始することが望ましいと思われます。

参考
購入予定またはお手元にあるCBDオイルの1滴あたりのCBD含有量やCBD1mgあたりの価格を自動で計算できるページを用意しております。以下のリンクからぜひご活用ください。
参考 CBDオイル1滴あたりの含有量や1mgあたりの価格を自動計算麻田製薬

犬用のCBD製品がある?選び方は?

CBDの研究が日本よりも進んでいるアメリカ合衆国でもFDAはペット用のCBD製品を認可していません。しかしペット用CBD製品についての規制も現段階では行なっていません。

アメリカでは犬や猫にCBD入りのペットフードをあげている?効果や危険性は?アメリカでは犬や猫にCBD入りのペットフードをあげている?効果や危険性は?

そのため現在は様々な形態の動物用CBD製品が販売されています。動物用CBDカプセルや動物用CBDオイル、動物用CBDクッキーなどがあります。

購入前には必ずパッケージの記載を確認してください。表示に危険な物質が含まれていないことを証明するためのマークがあるか、そして第三機関による品質テストが行われているかどうかを確認してください。

これらは、農薬や重金属などの危険な成分が含まれていないことの証明となるため、ペットの健康のためにとても大切です。

そして、購入の際にもう一つ確認すべきことはTHCが含まれていないかどうかです。アメリカ動物虐待防止協会(ASPCA)はTHCを毒物として指定しています。

少量でも望ましくない作用を引き起こす可能性があるので、十分にお気をつけください。

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