- 子供や未成年のCBD摂取や使用が気になる方
- CBDの子供や未成年への影響が心配な方
- CBDの種類について知りたい方
- CBDリキッドやVAPEの安全性について気になる方
そもそもCBDやCBDオイルとは?
CBD [Cannabidiol; カンナビジオール] は麻などの植物に含まれる大麻成分 (カンナビノイド) の一種であり、CBDオイルはそのCBDを摂取しやすいように開発された製品です。現在、100を超えるカンナビノイドが発見されており、中でもTHC [Tetrahydrocannabinol; テトラヒドロカンナビノール] は「ハイ」になるといった精神作用があり、マリファナの主成分として有名です。
そのような効果から、THCは日本の大麻取締法で厳しく規制されています。しかし、CBDはTHCのような作用はなく、日本の法律でも規制はされていません。
さらに、CBDには心身にさまざまな良い効果をもたらすことが知られています。うつ、睡眠障害、てんかんなどといったさまざまな病気の症状を緩和するとも言われ、中には研究で効果が実証されているものもあります。
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CBDやCBDオイルはてんかんに作用する?CBDの薬は日本で合法?
CBDオイルは、オリーブオイルやMCTオイル、ヘンプシードオイルなどの天然由来のキャリアオイルに、麻から抽出したCBDを配合したものです。
アメリカやヨーロッパでは、CBDの抽出には産業用ヘンプと呼ばれるTHCが含まれていない、もしくは含有量が極めて少ない品種が使われるのが一般的です。
CBDオイル以外にも、CBDリキッドやCBDクリームなどさまざまな種類のCBD製品が製造されています。
CBDが世界に広く認知されるようになったきっかけの一つに、アメリカで難治性小児てんかんの女児がCBDオイルの摂取によって症状が劇的に改善されたという事例があります。
アメリカではこの事例を踏まえ、2018年にエピディオレックス (Epidiolex) というCBD医薬品を難治性小児てんかんの治療薬に承認しました。
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一方で、日本ではエピディオレックスは認められておらず、病院でのCBDの処方も一般的ではありません。
しかし、CBDの効果に注目し「子供に摂取させたい」と考える親は増え、日本でのCBD医薬品の認可を求める動きもあります。
CBDやCBDオイルを未成年が摂取しても大丈夫?年齢制限はない?
先述の通り、CBDを子供に摂取させたいという親は増えています。
また、近年は未成年も学校生活や勉強、家庭環境などの要因でストレスを抱えやすく、抑うつ症状が出たり精神疾患になってしまったりする人も少なくありません。CBDを自主的に摂取したいと思う未成年もいらっしゃるでしょう。
そのような子供や未成年が、CBDやCBDオイルを摂取しても良いのでしょうか。
現状では日本ではCBD医薬品は認められていませんが、CBD製品をサプリメントとして使用することは可能です。また、CBDオイルの摂取に年齢制限はありません。
そのため、未成年や子供でも摂取できます。
ただし、摂取するにあたり注意すべきポイントはあります。
一つは、CBDやCBDオイルを使用するうえでの明確な基準がないことです。
CBDオイルが難治性小児てんかんの女児を救ったというアメリカの事例から、CBDの子供への有効性を期待する大人は多いと思います。
しかし、一方でCBDが生体にどのように働くかについては、まだ分かっていないことも多いのが現状です。特に未成年にどのような影響を与えるかは未知数なところもあります。
CBDを摂取することで口渇、吐き気、強い眠気、立ちくらみなどといった副作用が出る、薬によってはCBDと薬剤相互作用を起こすものがあるなどの懸念事項もあります。
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また、法律的な観点からも注意すべきことがあります。
CBD自体は日本で合法ですが、同じカンナビノイドでもTHCは違法であるという点です。
海外で製造されたCBD製品には、各国の大麻に対するとらえ方が違うこともあり、THCが含まれている製品も珍しくはありません。
当然ながら、そのような製品は日本では大人・子供にかかわらず違法になってしまいます。
また、そのような製品を摂取した場合、THCの悪影響が本人に及んでしまう可能性もあります。
大人が子供にCBDオイルを与える場合は、以上のような危険性があることを踏まえ、製品の合法性や安全面を確かめ、摂取後の本人の様子をきちんと観察しておくことが肝心です。
また、未成年本人がCBDオイルを購入や使用する際にも、未成年だからと甘えず自己責任という意識をもつようにしてください。
CBDやCBDオイルを子どもが摂取しても安全?製品の選び方は?
安心かつ安全に使うのにおすすめのCBD製品の種類は?
CBDオイルなどのCBD製品には、CBDの成分の抽出のされ方によって種類があります。
CBDのみを単離したCBDアイソレート、ヘンプの成分を同時に抽出したフルスペクトラム、単離したCBDに他の成分を混ぜたりヘンプの成分から特定のものを除去したブロードスペクトラムです。
結論から言うと、効果や安全性の観点から考えれば、CBDアイソレートがおすすめです。
前提として、THCが混入されている可能性が高いフルスペクトラムは摂取しないようにしましょう。
また、CBDなどのカンナビノイドには他のカンナビノイドやテルペンと同時摂取することによって、より効果の効率が増強するアントラージュ効果があることはよく知られています。
そのため、CBDに他の成分を混ぜているブロードスペクトラムの方が、CBDアイソレートより効果を期待しやすいのではないかと考えられる方も多いと思いますが、2021年にアメリカで行われた研究において、そのような効果はあまり期待できないことが示唆されています。
また、ブロードスペクトラムは、THCが入っているフルスペクトラムと見分けがつきにくいためTHC混入の可能性が高いこともブロードスペクトラムを摂取するリスクとなっています。
さらに、ブロードスペクトラムの製品は一般的に高価であり、CBDアイソレートの製品の2,3倍ほどもするという点もあります。
一方でアイソレートは、THCの混入を避けられる可能性が十分に高く、比較的値段が安いといったメリットが多くあるためアイソレートが最もおすすめです。
CBD初心者にとって、どのCBD製品が効果的で安全かなどと、あれこれ考えるのは少し面倒に思えるかもしれません。
しかし、CBDを使用するならば、潜在するリスクを知り安全面の確保を意識することは必要不可欠です。
特に大人が未成年の方にCBDを摂取させたり、未成年本人がCBDオイルを摂取する場合は、より責任をもつという心がけが必要でしょう。
CBDリキッドやVAPEは合法?
CBDオイルと同様にメジャーなCBD製品にCBDリキッドがあります。
CBDリキッドはVAPEなど電子タバコによって気化して摂取するタイプの製品で、サプリメントというよりは嗜好品に近いものです。
しかしながら、CBDオイルと同様にCBDの効果を得やすい製品でもあります (効果の特徴はCBDオイルとは違う部分もあります) 。
フレーバーも多様であるため、風味を楽しみながらCBDを摂取できるという利点もあります。
そのため、CBDオイルと並んで人気のあるCBDリキッドですが「電子タバコってそもそも合法なの?」「未成年が使っても大丈夫?」と疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。
日本では法律上問題はないものの、未成年の使用には疑問符がつく
法律的な観点で言えば、現在CBDリキッドは日本での使用は禁止されていません。
そのため、成人は自由に使用することができます。
では未成年の場合はどうでしょうか。
通常のタバコはタバコの葉をいぶしてその煙を吸い込むため、ニコチンやタールが含まれます。ニコチンには中毒性があり、タールは呼吸器の機能を低下させたり発がん性があるとして警戒されています。
また、そのような健康への悪影響の懸念もあり、未成年者喫煙禁止法によって20才未満の方の喫煙は禁止されています。
しかし、未成年が電子タバコを使用することは、実は違法ではありません。
なぜなら、VAPEなどの電子タバコはタバコの葉を使用せず、基本的にニコチンやタールが含まれていないためです。
電子タバコ用のリキッドにはニコチンが含まれているものもありますが、リキッドの成分表を確認すればニコチンが入っていないものを選ぶことは可能です。
そのため、電子タバコはタバコと銘打ってはいますがアロマに近いものとなります。
このように、未成年の電子タバコの使用は違法ではありませんが、だからといって、安心して使用して良いという結論にはなりません。
電子タバコが普及したのはここ最近の話であり、まだ研究が進んでおらず、本当に身体に無害なのかはまだ言い切れないところもあります。
特に身体が発達しきっていない未成年にどのような影響を与えるかは未知数です。
また、タバコであるという先入観もあります。法律上大丈夫だからと堂々と吸っていて、周囲から「未成年喫煙」のレッテルを貼られてしまう恐れもあります。
このような理由もあり、自主的に未成年への販売を禁止している電子タバコのメーカーもあります。
加えて、近年では2020年に予定されていた東京オリンピックの開催に向けて、健康増進法が改正され路上はもちろん公共施設のほとんどが禁煙になりました。
電子タバコは今のところ対象外ではありますが、そのような場所で吸っていると、法律を破っているとみなされる可能性もあります。また、将来的に同法律にVAPEの使用禁止が盛り込まれる可能性もあります。
そのため、日本でのCBDリキッドの使用は合法ですが、リスクもあることはご理解いただきたいと思います。特に、未成年の方は使用を控えた方が良いでしょう。
また、日本では電子タバコは合法ですが、そもそも電子タバコが禁止されている国もあります。そのような国でVAPEなどを使用すると、成人・未成年関係なく逮捕されてしまうので注意しましょう。
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VAPEによって重篤な症状が引き起こされる?
電子タバコについて、少し不穏な報道もあります。
2019年8月、アメリカの各州で電子タバコによる呼吸器疾患に罹る人が急増したとして、食品医薬品局 (FDA) および米疾病対策予防センター (CDC) が電子タバコ使用の注意喚起を呼びかけたというものです。
電子たばこ関連による悪影響の報告は、同年8月末までに25州から合計215件に上り、その中には中高生も多く含まれていました。
さらに、その多くの事例で、THCやCBDが含まれる電子タバコが使用されていたとも報告されました。
専門家による検証の結果、原因はTHCやCBDではなく別の添加物であったという報告もありますが、詳しくはまだ明らかになっていません。
それぞれの事例で使用されていた電子タバコに含まれる成分はさまざまで、具体的な成分が特定しづらいという現状もあります。解明にはより多くの検証が必要です。
いずれにせよ、電子タバコの健康被害が実際に起こっており、その中にCBDが配合されているものもあったことは紛れもない事実です。
嗜好品として自己責任で使用するならともかく、健康を考慮するならやはりCBDリキッドよりもCBDオイルの方を選んだ方が良いでしょう。未成年の方はなおさらです。