おすすめのチョコレートの食べ方と健康効果を論文をもとに解説

おすすめのチョコレートの食べ方と 健康効果を論文をもとに解説

チョコレートには様々な健康効果があると言われています。本記事では、チョコレートの効果的な食べ方、カカオポリフェノールやオレイン酸、テオブロミンの健康効果、お勧めの高カカオチョコレート、機能性食品GABAチョコレートなどについて説明しています。

チョコレートの効果的な食べ方とは

THE CBD × MAAHAチョコレート
チョコレートが身体に良いということは、コマーシャルやテレビ番組などで頻繁に取り上げられることから今や多くの人が知っているでしょう。

チョコレートには抗酸化作用を持つカカオポリフェノールという成分が含まれていて、身体にダメージを与える活性酸素を抑えるため、チョコレートを食べると様々な健康効果が期待できると言われています。

また、テオブロミンやオレイン酸もチョコレートに含まれている成分です。

テオブロミンには食欲を抑えたり、リラックスさせる作用があり、オレイン酸には美容効果や悪玉コレステロールを下げる作用、便秘を予防する作用などがあります。

摂取すべきチョコレートの量はどのくらい?

チョコレートは一日どのくらいの量を食べれば健康効果が得られるのでしょうか。

チョコレートの健康効果をより多く得たい場合にはチョコレートをできるだけ多く食べればよいのでしょうか。

確かにチョコレートを多く食べれば、それだけ多くのカカオポリフェノール、テオブロミン、オレイン酸を摂取することに繋がります。

しかし、チョコレートには糖質や脂質が含まれているため、食べ過ぎてしまうと血糖値の上昇や体重、虫歯の増加など身体にとって害をもたらしてしまう恐れがあることも覚えておく必要があります。

つまりチョコレートが身体に良いからと言って沢山食べるのではなく、適度な量を食べることが重要だということです。

チョコレート摂取による健康機能に関する2014年に愛知県で行われた実証研究では、カカオ72%のチョコレートを25gを食べた結果、最高血圧と最低血圧が低下したことが報告されました。

この結果から、実証研究の中間報告ではチョコレートを一日に25gを目安に習慣的に食べることを推奨しています。

一般的に発売されている板チョコは50~60gで、およそ280kcalです。25gは大体板チョコの半分程度だということを頭に入れておいてください。

また、農林水産省ではお菓子などの嗜好品は一日200kcalを目安に摂取することを勧めていることからも、板チョコ半分程度が適度と言えるでしょう。

チョコレートを食べるベストタイミングはいつ?

チョコレートを食べるタイミングは、25gのチョコレートを一度に食べるのではなく、こまめに食べればいつでも大丈夫だと言われています。

ただし、ダイエットをしている場合には食事の前と午後3時前後がベストタイミングです。

カカオポリフェノールには空腹感を抑える効果があるので、食事の前にチョコレートを食べることで食べ過ぎるリスクが軽減されます。

また、午後3時前後は人間の体温が一日のうちで一番高いと言われているため、その時間帯にチョコレートを食べれば代謝が高まり、チョコレートの糖質や脂質による体脂肪の増加を他の時間帯よりも防ぐことができます。

チョコレートの健康的な効果って何?

チョコレートがカカオポリフェノール、テオブロミン、オレイン酸などの身体に良い成分が入っていることは解説しましたが、実際にどのような健康効果をもたらすのでしょうか。

美容や老化予防への効果

身体の中の活性酸素は、老化の大きな要因になります。活性酸素が身体を錆びさせることにより、しわやシミ、たるみなどの原因を作り、身体に悪影響を与えるからです。

カカオポリフェノールは優れた抗酸化物質であり、活性酸素を除去する作用があるため、チョコレートを食べることが結果的に肌や体の老化防止につながります。

また、カカオポリフェノールには多くの食物繊維やミネラルも含まれており、これらの成分も便秘の解消や肌荒れ防止などの美容に役立つと考えられています。

さらに、オレイン酸にも活性酸素を抑えたり、保湿性が高く肌や髪の毛に潤いを与えたり、便秘の予防・解消をする効果があります。

これらのことからチョコレートの中の様々な成分に老化防止・美容効果があり、その相加効果によって大きなアンチエイジング作用が期待できると言えるでしょう。

カカオポリフェノールは紫外線からも守ってくれる

カカオポリフェノールの老化防止作用は、紫外線に対しても効果を発揮します。カカオポリフェノールを320~460mg摂取すると、紫外線から肌を守ってくれる効果があるとも言われているのです。

紫外線は肌の大敵と言われ、シミやしわの原因にもなることから、紫外線を防ぐことが美容や老化防止につながることは間違いありません。

ちなみに、カカオポリフェノールを320~460mg摂取したい場合、食べるべきチョコレートの一日分の量は25g程度になります。

チョコレートを食べることでのニキビの問題

チョコレートを食べると美容・老化防止効果が期待できることは解説しましたが、チョコレートの肌への影響ということで多くの人が心配するのは、チョコレートを食べるとニキビができるという点ではないでしょうか。

せっかく肌のトラブルを防ぐ目的でチョコレートを食べても、そのせいでニキビができてしまっては意味がないということで、チョコレートを食べることを躊躇してしまう方も中にはいるでしょう。

チョコレートを食べてニキビができるのは、チョコレートに含まれている糖質が原因だと考えられていて、過剰な糖質がニキビの原因となるアクネ菌を増やすのではないかと言われています。

ニキビができる可能性をできるだけ低くするためには、糖質が少ないチョコレートを選ぶようにするとよいでしょう。

また、肌への美容効果も併せて考えると、糖質が少なくカカオポリフェノールを多く含む高カカオチョコレートを食べるのが最適ということになります。

血糖値を改善させる効果

チョコレートは血糖値を低下させる効果があり、2型糖尿病の予防に役立つことが分かってきました。

2018年に発表された日本農芸化学会の論文では、カカオポリフェノールを含んだ餌を摂食した2型糖尿病のマウスが、カカオポリフェノールを摂食していないマウスと比べて血糖や尿糖の上昇が抑制されたことが報告されています。

また2016年の医師による研究では、カカオ70%の高カカオチョコレートを患者が少量ずつ長期間食べた検査において、1~3か月の平均血糖値の指標となるHbA1cの低下が確認されました。

これらの結果は、カカオポリフェノールによりGLP-1が誘導されて血糖値を下げるインスリンの分泌を改善したことや、筋肉中への糖の取り込みがより行われたことしたこと、またインスリンの抵抗性が抑制されたことが考えられます。
もちろん、チョコレートには糖質が含まれていることから、いくらインスリンの働きを改善できると言っても過剰に食べてしまえば血糖値は上がってしまいます。

そのため、先ほどお伝えした最適な量と同じ25g程度を目安にチョコレートを毎日食べることをお勧めします。

その他の効果

チョコレートの成分であるカカオポリフェノールやオレイン酸、テオブロミンによって、他にも次に挙げるような様々な健康効果を示す可能性があります。

  • 血圧低下
  • 脂質代謝改善・HDL(善玉コレステロール)増加
  • 動脈硬化予防
  • 血管拡張
  • うつ病予防
  • アルツハイマー型認知症予防
  • リラックス効果

高カカオチョコレート25g程度を毎日数回に分けて食べることで、おいしくチョコレートを食べながらこのような健康効果を手に入れられるかもしれません。

健康効果がある、おすすめのチョコレートを紹介!

健康効果が注目されているカカオポリフェノールを豊富に含む高カカオチョコレートを紹介します。

明治 チョコレート効果72%

カカオ72%の高カカオチョコレートです。1枚のチョコレートにつき127mgのカカオポリフェノールが含まれています。

またこのチョコレートは低GIであり、一般的なチョコレートに比べて血糖値の上昇が緩やかで血糖値が上がりにくいという特徴もあります。

『チョコレート効果』のシリーズには他にもカカオ86%やカカオ95%のチョコレートも発売されています。

パーセンテージが高くなるほどカカオポリフェノールの量も上がりますので、摂取したい量に合わせて選ぶとよいでしょう。

森永 カレ・ド・ショコラ カカオ70

カカオ70%、1枚当たりカカオポリフェノールが110mg含まれています。カカオ豆に含まれている酸味や渋みなどを減らして食べやすいチョコレートになっています。

『カレ・ド・ショコラ』のシリーズにはカカオ88%のチョコレートもあります。

ロッテ ポリフェノールショコラ カカオ70%

カカオ70%、柑橘由来のポリフェノールとカカオポリフェノールが合計150mg含まれています。標準的なチョコレートに比べて5倍もポリフェノールが入っている計算です。

苦みの少ない柑橘由来のポリフェノールを使用しているため、高用量のポリフェノールを含んでいても苦みを抑え、非常に食べやすいチョコレートになっています。

同じシリーズのミルクチョコレートも発売されていますが、柑橘由来ポリフェノールを使用しているため、ミルクチョコレートでも標準的なチョコレートの2.6倍ものポリフェノールが含まれています。

最先端!機能性表示食品GABAチョコレートについて


GABAチョコレートとは、GABA (γアミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid))を含んだチョコレートのことです。

GABAは植物や動物の体内に存在するアミノ酸で、興奮を抑える抑制系の神経伝達物質として働き、心理的なストレスを軽減したり、イライラの解消をしたり、睡眠障害の改善をしたりします。

現在、機能性表示食品としてGABAチョコレートが発売されていますが、チョコレートの中に含まれているGABAの作用によりストレスを軽減したり睡眠の質を高めたりできることが期待できるということで注目されています。

ちなみに味はGABAが含まれていても普通のチョコレートと変わらずおいしく食べることができます。また、薬ではなくチョコレートなので、GABAの健康効果を期待したい場合に気軽に試すことができるでしょう。

ただし、睡眠障害や精神的なストレスの症状が重い場合には、病院での診断や処方が必要です。GABAチョコレートで効果が出ず、つらい症状が続くときにはメンタルクリニックなどにかかり医師の診断を受けてください。
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