チョコレートのカフェイン含有量は?授乳期や妊娠中に摂るのはNG?

チョコレートのカフェイン含有量は?授乳期や妊娠中に摂るのはNG?

チョコレートにはカフェインが含まれています。本記事では、妊娠中や授乳中にチョコレートを摂っても大丈夫か、小さな子供にチョコレートを食べさせてはいけない理由、チョコレートに含まれるカフェイン量、GABAチョコレートの効果などについて説明しています。

チョコレートに含まれるカフェインの含有量を解説

CBDチョコレート
カフェインは、コーヒーやお茶などに含まれている成分として有名ですが、チョコレートにもカフェインが含まれています。

カフェインはチョコレートの原料であるカカオマスに含まれているため、カカオマスを多く含む高カカオチョコレートほどカフェインの含有量は多いということになります。

一般的なチョコレート100gに含まれるカフェイン量は25~30mgほどですが、カカオ99%の高カカオチョコレートの中には100gあたり120mgものカフェインを含むものもあります。

また、ホワイトチョコレートにはカカオマスが含まれていないことが多いため、カフェイン量が0gまたは数mgほどしか入っていないものがほとんどです。

妊娠中や授乳期にチョコレートを食べてもいいの?

チョコレートにカフェインが含まれていることは上述しましたが、妊娠中や授乳中にチョコレートを食べることができるのか、食べられるとしたらどのくらいの量を目安にすればよいのかなどを見ていきましょう。

妊娠中

妊娠中にはカフェインの摂りすぎは良くないというのは有名な話ですが、胎児にどのような影響を与えるのでしょうか。

妊婦がカフェインを摂取すると、胎盤から胎児にカフェインが吸収されます。

大人のようにカフェインを問題なく代謝できれば良いのですが、代謝機能が未熟な胎児はカフェインを代謝するのに時間がかかるため、体内にカフェインが長時間残ってしまいます。

つまり、長時間カフェインの影響を身体が受けることにより、流産や死産に繋がったり、胎児の発育などに悪影響を及ぼしたりする恐れがあるということです。

また、1998年に海外で発表された論文によると、妊娠中にカフェインを過剰に摂取すると新生児突然死症候群のリスクが高まるという結果もあります。

妊娠中にカフェインを絶対に摂取してはいけないというわけではありませんが、カフェインの摂りすぎにはくれぐれも気を付けるようにしましょう。

海外では、妊娠中に摂取できるカフェインの上限を一日200~300mgに抑えるように推奨しています。

カフェインをチョコレートからのみ摂ることを考えると、かなり多くのチョコレートを食べても問題ないように見えますが、チョコレートには糖質や脂質も含まれていることも忘れてはいけません。

カフェインだけでなくカロリーなども考えてチョコレートを過剰に食べ過ぎないようにすることも重要だということです。

農林水産省では、菓子・嗜好飲料の摂りすぎはエネルギーの摂取につながるため一日200kcalを目安に摂取するように勧めています。

ミルクチョコレートの板チョコはおよそ280kcalなので、半分から2/3枚程度を一日に食べられる量の目安にするといいでしょう。

授乳中

母乳に含まれるカフェイン量は、母親が摂取したカフェインの0.5~1%程度と言われています。

また、一般的なミルクチョコレートに含まれるカフェイン量は、コーヒー(150mlのコーヒーでカフェインが約90mgほど)と比べると、1/6程度です。

以上のことを考慮すると、適度にチョコレートを食べる分には母乳に含まれるカフェインは微量になるため、心配はないとされています。

妊娠中の項目でお伝えしたように、授乳中でもミルクチョコレートなら半分から2/3枚程度を一日に食べられる量の目安にするとよいでしょう。

ただし、赤ちゃんはカフェインの代謝がまだ十分にできない状態ですので、少ないカフェインからも強い影響を受けてしまう可能性があります。

  • 興奮しやすい
  • 泣き止まない
  • 不機嫌が続く
  • 落ち着かない
  • 寝ない

などの症状があれば、それはカフェインの影響かもしれませんので、食べるチョコレートの量を減らすなどして様子をみてください。

赤ちゃんや子供にチョコレートを与えてはいけないのはどうして?

赤ちゃんや小さな子供にチョコレートを与えると良くないと言われますが、その理由は、3つほど考えられます。

1.カフェインの影響

赤ちゃんや小さな子供は代謝機能が未熟、かつ身体の体積が小さいため、カフェインの影響を大人よりも受けてしまう恐れがあります。

そのため、カフェインの覚醒作用や交感神経の刺激作用、利尿作用などが強く現れ、たとえば寝付けなかったり、睡眠時間が短くなったりするなどの症状が出るかもしれません。

「寝る子は育つ」と言いますが、赤ちゃんや子供は寝ている間に成長ホルモンが大量に分泌します。

要するに、睡眠時間と成長ホルモンの分泌量には密接な関係があるため、睡眠時間が短くなると子供の発育などに問題が生じてしまうというわけです。

赤ちゃんや子供にとって睡眠を十分にとることが非常に大切と言われている理由はこのためで、睡眠時間を短くする可能性のあるチョコレートを小さな子供に与えるのは良くないとも言われるようになりました。

2.糖分の影響

商品にもよりますが、チョコレートには大量の砂糖が含まれています。

赤ちゃんや小さい子供が多くの糖分を摂取すると、それが肥満に繋がったり味覚形成を乱したりする恐れがあります。

また、小さい子供の歯はまだやわらかく、虫歯になりやすいという特徴も忘れてはいけません。
糖分をたくさん採ることで、口内環境も悪くなるので注意しましょう。

3.アレルギーの可能性

チョコレートには全粉乳という乳製品が含まれているものもあります。

乳製品にアレルギー反応を示す小さな子供は少なくありませんので、チョコレートをもし与える際には、それが少量であったとしてもアレルギー症状が出るかどうか必ず注意してください。

寝る前にチョコレートを食べたせいで寝れなくなった!

チョコレートにはカフェインやテオブロミンという成分が含まれています。これらの成分には覚醒作用があるため、人によってはチョコレートを食べて眠れなくなることがあるかもしれません。

カフェインの影響の大きさは人によって違いますが、カフェインで眠れなくなる傾向がある人は、寝る前にチョコレートを食べない方が良いでしょう。

眠りやすくなる?GABAチョコレートとは


グリコからメンタルバランスチョコレートGABAフォースリープという睡眠の質を高めるチョコレートが販売されています。

チョコレートの成分であるカフェインやテオブロミンには覚醒作用があるため、チョコレートを食べると寝られない人がいる中で、チョコレートで睡眠の質を高められるというのはどのようなことなのでしょうか。

メンタルバランスチョコレートGABAフォースリープには、その名の通りGABAという物質が含まれています。

GABAとは、人間の体内に既に存在している抑制系の神経伝達物質で、眠りに導いたり、リラックスさせたり、興奮を抑えたりする作用があります。

よく睡眠剤や安定剤として処方されるベンゾジアゼピン系睡眠薬もGABAの受容体を活性化することで睡眠を誘導しますが、このことからもGABAが眠りやリラックス効果に深い関係があるのが分かるのではないでしょうか。

チョコレートに入っているGABAは薬ほどの強い作用はもちろんありませんが、GABAチョコレートを摂取することで睡眠の質が改善したり、リラックス効果をもたらされたりすることが期待できます。

ちなみにGABAチョコレートはGABAが含まれているからと言って、味は普通のチョコレートと変わりませんので、おいしく食べられます。

重い睡眠障害を患っている場合には、医師の診察を受けることをお勧めしますが、朝すっきり目覚めたいなど、眠りを深くしたい​程度でしたらグリコのGABAチョコレートを試してみると期待する効果か得られる可能性が高いです。
睡眠の質を高めるチョコレートが ある?GABAは実際どうなの?睡眠の質を高めるチョコレートがある?GABAは実際どうなの?

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