CBDやCBDグミとは何?安全?違法ではないのかを解説
CBD(Cannabidiol:カンナビジオール)とはヘンプなどの植物から抽出されるカンナビノイドと呼ばれる生理活性物質です。
CBDは心身に様々な効果・効能をもたらすことから近年世界中で人気が拡大しています。
本記事のテーマであるCBDグミとは、お菓子のグミにCBDが配合したものです。手軽にCBDを摂取できる製品として人気があります。
CBDグミの原材料は一般的なグミ製品と変わらず、CBD以外には砂糖やゼラチン、香料などが使用されており、特別な原材料は入っていません。
CBDグミをはじめ日本でも年々CBD製品は普及しつつありますが、CBDはヘンプから抽出される成分であることから、本当は違法ではないか、もしくは実は「グレー」なのではないかという誤解もあるかもしれません。
確かに日本では、大麻および大麻から作られた製品は大麻取締法の下で規制されており、国が発行する免許なしに大麻を栽培したり所持したりすることは処罰対象となります。
しかし、大麻取締法で禁止されているのは精神活性作用のあるTHC(Tetrahydrocannabinol:テトラヒドロカンナビノール)を含む製品と、大麻の茎と種子以外の部分から抽出された成分を含む製品です。
日本に流通しているCBDは、THC含有の有無や大麻のどの部位から抽出されたものかを示す書類や写真などを厚生労働省が確認し、違法性がないと判断されたもののみが輸入されています。
そのため、現在日本で販売されているCBDやCBDグミには違法性のある成分が含まれているものは流通していません。
ライター:伊藤紗希(手術室看護師)
【注意】2023年11月の報道で話題になった大麻グミ(HHCH成分のグミ)の摂取は控えてください!
先述した違法成分であるTHCに似た成分であるHHCHが含まれた通称大麻グミを摂取した方々が、吐き気などの体調不良を訴えて救急搬送されていたことが2023年11月に大々的に報道されました。全国各地でHHCHが含まれたグミを摂取した方々が救急搬送されており、通称大麻グミと呼ばれていたグミを製造していた大阪市内の会社が警察による立ち入り調査を受けております。
このニュースを見て「同じカンナビノイドの一種であるCBDグミは大丈夫なのか」「CBDグミに健康被害はないのか」とご不安になられている方もいるかと思いますが、前章で解説した通り、CBD自体は合法かつ違法成分であるTHCとは異なる成分であるため安全だと考えてもらって問題ありません。
CBDはヘンプから抽出される成分ですが、HHCHはヘンプから抽出された成分ではなく、化学合成して作られた成分になります。つまり、ヘンプから抽出された成分ではありません。
ヘンプ由来・化学合成の違法成分まとめ | 概要 |
THC(テトラヒドロカンナビノール) | ヘンプ由来の違法成分。大麻取締法で所持等が禁止されている |
HHC(ヒドロキシヘキサヒドロカンナビノール) | 化学合成の成分。2022年3月に指定薬物に指定され規制。 |
THCH(テトラヒドロカンナビヘキソール) | 化学合成の成分。2023年8月に指定薬物に指定され規制。 |
HHCH(ヘキサヒドロカンナビヘキソール) | 化学合成の成分。2023年11月に指定薬物に指定され規制。 |
※2023年11月時点
今話題のHHCは合法?生成方法や気になる効果をご紹介!前述した通り、CBDはヘンプ由来の安全な成分です。ただし、原料であるCBDの抽出・精製方法によってCBD製品の安全性の度合いが変わってきます。私たち麻田製薬では、日本のCBD市場で出回っているCBD製品の8割以上を占めるCBDの抽出・精製方法である「ブロードスペクトラム」ではなく「アイソレート」が最も安全性の高いものと考えています。
CBDやCBDオイルのアイソレートとブロードスペクトラムはどちらが良い?原料から徹底比較!CBDグミに限らず、CBD製品を購入する際は「フルスペクトラム」や「ブロードスペクトラム」ではなく「アイソレート」のCBD原料を選ぶようにしてください。
CBDやCBDグミの効果とは?どんな製品がある?
近年、心身の健康に良いと注目されているCBDですが、具体的にどのような作用があるのでしょうか。
CBDが身体や精神に作用する仕組みは?
CBDが作用する器官は、生体内でも実に多岐に渡ります。
その理由は、CBDが生体のあらゆる部位で働くエンド・カンナビノイド・システム (ECS) というシグナル伝達システムに作用するためです。
ECSは生体の機能や恒常性維持に寄与するといわれており、CBDを含めたカンナビノイドと呼ばれる物質には、このECSに関わるものが多く発見されています。
しかし、それぞれの作用の仕方には違いがあります。
例えば、カンナビノイドの一種であるTHCは、脳神経に広く分布しているカンナビノイド受容体であるCB1に直接結合し、大きな精神活性作用 (俗に言う「ハイ」になる作用) をもたらします。
THCはマリファナの主成分であることに加え、常用すると生体に悪影響が出るという懸念から、さまざまな国で規制されています。
しかし、同じカンナビノイドでもCBDの作用の仕方は、THCとはまた異なります。
CBDはCB1には直接結合せず、CB1に結合する内因性カンナビノイドという生体因子を活性化することで、間接的に脳内のECSに関与するため、THCのように脳を興奮させることがありません。
そして、CBDにはCB1を阻害するという「THCとは真逆の作用」があります。THCとCB1は鍵と鍵穴のような関係であり、ぴったりとはまることでCB1が作用します。
CBDはCB1(鍵穴)にはまるのではなく、鍵穴そのものを塞いでしまうのです。
THCとCBDを同時に摂取するとCBDがCB1をブロックしてTHCとCB1の結合を邪魔をするため、THCによる精神活性作用を抑制できると言われています。
ただし、CBDとTHCを同時に摂取したから「ハイ」になりにくいといって、THCを摂取しても問題ないということではありませんので、ご注意ください。
CBDグミやCBDオイルをインターネットで検索すると「CBDグミ キマる」などのようにキーワードが表示されることがありますがCBDの性質上、精神活性作用は一切ないことがお分りいただけるのではないでしょうか。
ECS以外にも、CBDは身体の様々な受容体に作用します。
例えば「幸せホルモン」で知られるセロトニンの分泌量を増加させる受容体である5HT-1や、リラックスできるチョコレートでもおなじみのGABAを増加させるGABA受容体にもCBDは作用することが分かっています。
また、CBDが作用するのは精神面はもちろんですが、ECSを介して神経系、免疫系、内臓機能、循環器系などあらゆるところに作用します。
そのため、CBDを摂取することで不安やストレス、自律神経の調節、痛みやかゆみ・炎症、食欲不振、血圧などさまざまな心身のトラブルへの作用が期待できます。
日常的な例では、強い不安やストレスを感じている時に眠れない、食事ができない、便秘や下痢になる、呼吸が浅く速くなる、胸がドキドキする、血圧が上がる、手足が冷たくなるといった経験がある方は多いでしょう。
これは、刺激(不安やストレス)によって交感神経が優位になることで脳が覚醒し、生命維持に必要な臓器である心臓や肺の活動量が増え、反対に生命維持には重要ではない消化器官や末梢血管の働きが低下するためです。
交感神経が優位になるのは危険を察知したときに回避するための人間の本能で、私たちの意思でコントロールできるものではありません。
しかし、本来休息すべき時間にまで交感神経が優位では、身体への負担が大きくなってしまいます。
そこでCBDを摂取することによってECSを活性化させ、心身をリラックスさせる神経伝達物質の分泌量が増加することで不安やストレスが緩和され、副交感神経が優位になり様々な不調を改善できることが期待できます。
さらに、CBDの作用は医療界でも注目されており、うつ病や不安障害、発達障害、てんかん、睡眠障害、関節炎・リウマチ、高血圧、糖尿病予防、がん治療などに効果が期待されています。
このように、精神に大きな影響を与えることから警戒されているTHCとは違って、CBDは劇的な作用はないうえ心身にさまざまな良い効果をもたらすという点で、広く注目されています。
CBDグミはどんな痛みに作用する?生理痛や神経痛、炎症にも良い?ライター:佐野美和(薬剤師兼臨床研究コーディネーター)
CBD製品にはどんな種類がある?
CBDは様々な形態の製品に加工することができます。現在世界で最も普及しているCBD製品は、CBDをMCTオイルやオリーブオイルなどのキャリアオイルに溶解したCBDオイルです。
CBDオイルは、海外では以前より研究や医療などの現場でも使われていますし、日本でも流通しています。
CBDオイルに使われているCBDは、種類によって「苦い」「草っぽい味」「独特の風味」などと表現されていましたが、近年では非常に幅広いフレーバーが作られており、摂取しやすいCBDオイルが増えています。
そして現代ではCBDオイル以外にもさまざまな種類のCBD製品が販売されています。
VAPEなどの電子タバコで摂取するCBDリキッド、CBDを皮膚に塗るCBDクリームやCBDジェル、洗髪時にCBDを頭皮に作用させるCBDシャンプー、食品としてCBDを摂取できるCBDエディブルなどです。
CBDエディブルはお菓子やドリンクタイプのものを指し、手軽にCBDを摂取できるのが魅力の商品です。CBDグミは、CBDエディブルの一種になります。
CBD製品の種類で効果が違う?
CBD製品の種類や摂取方法によって、鎮痛作用や抗炎症作用、抗不安作用、抗ストレス作用などのCBDの効果・効能が大きく変わるわけではありません(CBDトピカルを除く)。
例えば、CBDグミとCBDオイルを摂取した場合はどちらも心身に作用し、どちらか一方だけにもたらされて、もう一方にはもたらされない効果などは現段階では確認されていません。
では製品によって何が違うのかといえば、CBDの効果を感じるまでの時間や効果持続時間、CBDの生体利用率(吸収率)などです。
次の項目ではCBDグミとCBDオイルを比較して、CBDグミのメリット・デメリットについて詳しく解説します。
持ち運び便利なCBDグミのメリットやデメリットは?CBDオイルとの比較も!
CBD製品にはさまざまな種類があり、それぞれ摂取方法や効果の現れ方に違いがあります。
では、CBDグミには一体どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
CBDオイルなどの他のCBD製品の比較も交えて解説します。
CBDグミのメリットとは?~持ち運びと摂取が容易~
CBDグミのメリットの一つに「持ち運びと摂取が容易」という点があります。
CBDグミは1粒1粒が一口で食べられるサイズですし、包装もコンパクトです。そのため、携帯しやすく、食べたいときに食べられます。
また、形も普通のグミと同様ですので、周囲の目も気になりません。
CBDオイルのボトルは小さく携帯はしやすいものの、スポイトを使って摂取するため人目につきやすく、どんな場所でも気軽に摂取できるわけではありません。
また、CBDグミの特徴として「さまざまな味が選べ、おいしく食べられる」ことがあります。
CBDオイルは口に入れた時にオイル特有の感覚があったり、製品によっては麻由来の独特な風味がするものもあるため、苦手意識を持つ人もいます。
一方で、CBDグミはストロベリーやパッションフルーツなどの多様なフレーバーが選べ、独特な風味を相殺してくれます。
さらに「目的や症状に応じた製品のバリエーションがある」ことも魅力です。
CBD自体が不眠や不安の解消やうつ症状の緩和、痛みの抑制などに関わりますが、製品に他の成分が配合されることによって、よりそれらの症状に特化した製品を作ることも可能です。
例えば、生姜などの抗炎症成分が入ったCBDグミは関節痛などの痛みや炎症に効果が期待できます。
このようにCBD以外にも生薬やビタミンなどの栄養成分を配合することで、痛み・不安・不眠など、さまざまな目的に応じた製品が販売されています。
そして、CBDグミは効果持続時間が長いというメリットもあります。CBDエディブルは最大で12時間ほどCBDの効果が持続すると言われています。そのため、慢性的な痛みや炎症などを抱えている方におすすめです。
CBDグミのデメリットとは?~添加物と生体への吸収率~
一方で、CBDグミにもデメリットはあります。
まず、大量の砂糖が使われていることです。
消費者に食べやすく美味しいと感じてもらうため、お菓子類には大量の砂糖が入っているものが多いです。CBDグミも例外ではありません。
そのため、健康に良いからとたくさん食べていると、肥満の原因になったり将来的な成人病のリスクが上がったりします。
また、砂糖以外にもたくさんの添加物が入っています。
CBDグミは海外で作られているものが多いため、日本ではあまり使われない添加物が大量に入っている可能性もあります。
人工の香料や防腐剤など、身体に良くないものがたくさん入っている製品は警戒した方が良いかもしれません。
さらに、最も特筆すべき点として挙げられるのは、CBDの生体への吸収率があまり高くないことです。
CBDグミは食べることで摂取をする、経口摂取という摂取方法を用います。
この経口摂取の場合、CBDは消化管を通り、消化され吸収されます。しかし、その際に肝臓で代謝を受け多くのCBDは分解されてしまいます。
そのため、経口摂取による体内へのCBDの吸収率は、6~20%程度と低いです。
一方で、CBDオイルは舌の下部にオイルを垂らし、その部分の毛細血管からCBDを吸収する舌下摂取という摂取方法を用います。
舌下摂取は血管から直接CBDを取り込む分、吸収率が13~35%と経口摂取に比べて高いです。
そのため、効率的に生体に吸収され効果を与えやすいという意味では、CBDグミよりもCBDオイルの方が効果を実感しやすいでしょう。
ライター:伊藤紗希(手術室看護師)
CBDグミの目安摂取量と摂取時の注意点
CBDグミは味も見た目も普通のお菓子と変わりませんが、うっかり一度にたくさん食べてしまった場合に健康を損なうようなことはあるのでしょうか。
現段階では、CBDは一度に大量に摂取しても健康を損なう心配は少ないと言われています。
ある文献では、一日に1,500mgのCBDを経口摂取の方法で4週間摂取し続けても特に問題がなかったと記述されています。
また、CBDの副作用も頻度が高いものではなく、あったとしても下痢や口渇感、強い眠気、疲労感といった軽度の症状が主になります。
例えば元々健康な人が、一日に2〜4粒程度の摂取が推奨されているCBDグミを一度だけ一日に8粒食べたからといって、すぐに受診が必要なほど体調の悪化を感じることは稀でしょう。
しかし、それを何日間も続けると肝臓が大量のCBDを代謝・排泄するために働き続けなければならず、負担がかかって肝機能が悪くなる可能性もあります。
CBDの効果の現れ方には個人差があり、全ての方がこの通りではありません。推奨されているCBDの摂取量を遵守しても副作用を感じる方もいるでしょう。
例え吸収率の低いCBDグミであっても「自身に合った摂取量」を守るようにしましょう。
以上のように、CBDグミにはメリットもありますがデメリットもあります。
ただし、それは他のCBD製品にも同様のことが言えます。
特徴をよく比較して、自身の目的に合った製品を選ぶことが重要です。
CBDグミはいつ摂取すべき?利用者の口コミも紹介!
どこでも持ち運べて食べやすいCBDグミですが、摂取するタイミングによって効果の現れ方が変わる可能性があります。
つまり、ご自身の目的に応じて、食べるタイミングを決めていた方がより大きな効果を得やすいということになります。
例えば、安眠したい方であれば、ベッドに入る30分くらい前にCBDグミを食べるようにしましょう。
CBDの経口摂取によって効果が出るまでの時間は30分~2時間程度とされていますので、入眠する頃にCBDの効果が現れます。
また、CBDグミの作用は4~6時間程度続きますので、眠っている間もリラックスでき、よく眠ることができるでしょう。
一方、日中で集中したい時などにCBDグミを食べ過ぎると、強い眠気や脱力感が出てしまう可能性があります。
CBDは高用量摂取するとリラックスする傾向があり、低用量だと神経が活性化され元気になると言われていますので、日中は食べる量を少なめにした方が良いかもしれません。
ただし、CBDの適切な摂取量については個人差がありますので、具体的に1日にどのくらいCBDグミを食べると良いかは、ご自身で実際に摂取してみて調べるようにしてください。
調べ方は、一番最初にCBD量を多めに摂取し、CBDの実感度合いによって摂取量を更に多くしたり逆に少なくしていくという方法がよいでしょう。
CBD量を多めに摂取してみることで、心身に良い効果を実感しやすくなります。
良い効果が現れていると実感できれば、その摂取量を継続するようにしましょう。
また、摂取量が多くなれば、一度に摂取するのではなく、何度か時間をおいて少しずつ摂取するのが有効です。
ただし、先述の通りCBDグミの効果が現れるまでには最大2時間の時間差があり、効果は4~6時間持続しますので、時間を置かずに食べてしまうと、後々で効果が過剰になってしまう可能性もあります。
1日の中で、ある程度のスパンを置いた摂取時間を設定することも、適切なCBDの効果を得るためには必要なことです。
ライター:佐野美和(薬剤師兼臨床研究コーディネーター)
CBDグミの利用者の口コミを紹介
では、CBDグミによって、具体的にどのような効果が実感できるのでしょうか。
ここで、CBDグミの実際の利用者からの感想をご紹介します。
薬を服用しなくても良くなった
CBDグミを食べ始めてから、これまで常用していた不安神経症の薬を服用しなくても良くなりました。
また、夜も熟睡できるようになりました。
仕事のストレスと腰痛が軽減!
とても高い効果を実感しているため、今はオンラインで購入していますが、もっと地元のお店でも気軽に買えるようになって欲しいです。
関節や骨の痛み・炎症が和らいだ
このように、不安やストレスの解消や安眠、痛みや炎症の緩和に、CBDグミが役立っていることが分かります。
また、利用者の中には、CBDオイルと併用している人もいれば、CBDグミ単体で使用している人もいて、使用の仕方も個々人で多様であることが分かります。
CBDグミの効果がない場合はどうすれば効果が出やすい?
上述のようにCBDグミによって悩みが改善されたという口コミもあれば、以下のような口コミも見かけます。
- 特に眠くなったり、深く眠れたという感覚はない。
- 寝つきが悪く、眠りが浅いためCBDグミを試してみたけれどほとんど効果を感じない。摂取量を増やしてようやく少し効果がある気もするが期待したほどではない。
- 昔から不眠症で睡眠薬を飲んでおり、薬の効きが悪くなっていた。睡眠薬の量を減らすためにCBDグミを購入したが、薬慣れしているせいかほとんどCBDの効果は感じず、むしろ夜間覚醒が増えてしまった気がする。
- 初回は効果を感じた気がするが、2回目以降は効果分からなくなった。
ここで、CBDグミを摂取しても効果を感じなかった理由や、どうすれば効果を感じるようになるのかを考察してみましょう。
CBD摂取量が不十分である
すでに解説したように、CBDを経口摂取すると大部分が効果をもたらす前に体外へ排泄されてしまいます。
例えばCBDオイルで25mgのCBDを舌下摂取して効果を感じる人が、CBDグミで25mgのCBDを経口摂取しても体内に吸収される量は半分程度になってしまうため、当然CBDの感じ方は違います。
また、体格差や効果の感じ方の個人差によって必要なCBD摂取量は違いますが、パッケージなどに記載されている「目安摂取量」を守っているために摂取量が足りていないこともあるでしょう。
このような場合は、CBD摂取量を増やすことで効果が現れることもあります。
ただし、量を増やす場合は少しずつ増やすことを意識し、一度に1,000mg分のCBDグミを食べるような極端な摂取は避けましょう。
また、経口摂取をする場合に吸収率をあげる方法として脂溶性のCBDの特性を活かした「脂肪分と一緒に摂取する」方法があります。
消化された脂質は小腸から肝臓に送られず、毛細リンパ管やリンパ管などを通って脂肪組織に蓄積されます。そのため、脂肪分に溶解されたCBDは肝臓での代謝・排泄を受けることなく脂質と一緒に脂肪組織に蓄積されます。
過去に行われた研究より、CBDカプセルを高脂質の食事と一緒に経口摂取したところ、CBDの吸収量が空腹時にCBDを経口摂取した時と比べて4倍以上になったと報告されています。
睡眠の改善を目的に就寝の30分ほど前にCBDグミを摂取しても効果を感じなかったのであれば、脂質を含む夕食を食べたすぐ後にCBDグミを食べるようにすると吸収率が上がって効果を感じるようになるかもしれません。
CBDエディブルは生体吸収率は低いですが、摂取量や吸収率が改善されると最長で12時間ほど効果が持続します。
そのため、十分なCBDの量を摂取すると 夕食後にCBDグミを食べたとしても入眠前に効果が切れたり中途覚醒したりするといった心配は少ないでしょう。
CBDの吸収までに時間がかかる
CBDグミは一旦消化されてから血管内に吸収されるため、直接毛細血管にCBDを吸収させる他の摂取方法と比べて効果を感じるまでに時間がかかり、場合によっては最大2時間ほどかかることがあります。
すぐに効果が欲しいときに2時間も変化を感じなければ、効果がないのではないかと考えられても仕方がありません。
胃で消化・分解されたCBDグミは小腸から吸収されますが、食後に摂取した場合は食物の消化に時間がかかるため、空腹時と比べてCBDが血管内に吸収されるまでにかかる時間が余計に長くなってしまいます。
反対に、空腹時であれば胃で消化されてからすぐに小腸、そして肝臓へ運ばれて血管に吸収されるため、30分ほどで効果が現れるとされています。
そのため、なるべく早くCBDの効果を感じたい場合は空腹時を選んでCBDグミを食べるようにしましょう。
しかし先ほど解説したように、空腹時はCBDの吸収率が低いというデメリットもあります。
高いCBDの吸収率でゆっくりと効果を待つか、低い吸収率でも摂取量を増加して早い効果出現時間を優先するかは自身が実際に摂取をしてみてどちらの方がより合っているかを決めるしかありません。
CBDの摂取期間が短い
CBDやCBDグミはあくまでもサプリメントです。CBDは海外では小児のてんかん治療薬として正式に処方されていますが、医薬品としてのCBD摂取量は非常に多く、医師の処方なしに摂取することは危険な量です。
サプリメントを飲んで薬のようにすぐに効果を感じることは、プラシーボ効果(実際には効果がない薬でも「効果がある」と信じ込むことで改善が見られること)以外ではほとんどありえません。
そして、サプリメントで効果を感じるためには、摂取を開始してから何ヶ月とかかることも珍しくありません。
一般的に、人の細胞は3ヶ月で入れ替わると言われており、サプリメントは3ヶ月程続けて摂取することが推奨されています。
CBDの場合も同じで、摂取してすぐに効果を感じる方もいますが、期待する効果を得られるまでに数週〜数ヶ月間かかる場合もあります。
特に長年不眠症を抱えているような場合で、睡眠薬でも効果を感じないのであればCBDだけで睡眠を改善するには相当な時間がかかる可能性があります。
CBDグミを摂取してもなかなか効果を感じない場合は、まずは一ヶ月ほど量を調節しながら続けて使用してみましょう。
CBDやCBDオイルが効かない?その原因と対処法を紹介します!CBDグミはどこで買える?ドンキでも買える?
今人気となっているCBDグミですが、どこで購入できるのか、大手ディスカウントショップであるドン・キホーテでも購入できるのか、また購入時の注意点もご紹介します。
CBDグミはどこで買える?ドンキでも買える?
CBDグミを一般のお店で気軽に買えると嬉しいものです。
現在、日本でCBD製品が店頭で売られているところは限られています。しかし「激安ジャングル」のキャッチコピーで有名な大手ディスカウントショップのドン・キホーテには、CBD製品が陳列されているコーナーがあります。
ドンキで買えるCBD製品は安全?
CBD製品の専門店ではないドンキで販売されているCBDやCBDグミの安全性や品質がどうなのかと心配されるかもしれません。
まず絶対に避けたいTHCの混入に関してですが、ドンキで販売されているCBDグミは冒頭で説明したとおり、厚生労働省の認可を経て輸入されたCBDです。
また、ドンキは東証一部上場企業のグループ会社であり、そのような会社に製品を卸すには様々な検査が行われます。したがって、品質の安全性が不透明なものや、違法性がある製品が販売されることは考えにくいです。
そして、ドンキで販売されているCBDグミは日本やアメリカの有名なCBD製品のメーカーが作ったものもあり、大手の製品であればホームページでもしっかりと製品情報を見ることがでます。
ただし、中には会社の実態が不明であったりCBDの産地を明記していないようなCBDグミもあるようですので「怪しい」と思ったら購入しない方が良いでしょう。
そして、違法ではなくともその製品が効果があるのかどうかは別の話です。インターネットで販売されている製品レビューを確認してから購入することをおすすめします。
ドンキでどんなCBD製品が買える?
ドン・キホーテで販売されているCBD製品は、CBDリキッドやCBDエディブル(CBD食品)、CBDオイル、CBD美容グッズなどです。
CBD製品は種類によって分けられておらず「CBD関連コーナー」のようにまとめられており、電子タバコの近くに設置されているケースが多いようです。
店頭に置いてあるCBD製品の品揃えは店舗によってばらつきがあり、また時期によっても在庫があったりなかったりといったことがあるようです。
CBDグミに関しても、他のCBD製品と一緒に置かれています。(一部店舗を除く)ドンキの店舗によっては、CBDグミの特設コーナーもあるほどです。
ただし、置かれているCBDグミのメーカーには限りがあり、多様な製品を見比べて選び分けるのには向いていません。店舗によって2〜10種類程度のCBDグミが置いてあるようです。
CBDグミの値段は一粒あたり約140〜280円で、製品の値段はCBDグミ一粒あたりのCBD含有量や1ボトル(袋)あたりの個数によって値段が変動します。
そのため、製品によって8粒で約2,500円の製品もあれば、100粒で約14,000円の製品もあります。
基本的にドンキのCBD製品はインターネットで購入するよりも値段が高めで、選択肢も少ないことがほとんどです。実物を見て購入したいという場合以外にはあまりおすすめではありません。
お近くのドン・キホーテでCBDグミが取り扱われていなかったり、目当ての商品がなかったりする場合は、インターネットで購入するようにしましょう。
ライター:伊藤紗希(手術室看護師)
CBDグミを購入する前に確認する注意点とは?
ここまで、CBDグミの特徴や効果について詳しく紹介しましたが、いざCBDグミを購入・使用したいと思った時に、まず確認すべきことや注意点はあるのでしょうか。
第三者機関の検査結果を確認する
大手で良心的なCBD製品のメーカーであれば、たいてい自社のCBD製品の品質や安全性を保証するために、大学や研究所などの第三者機関に製品の検査を依頼しています。
検査を依頼しているという情報は、メーカーのウェブサイトなどに書かれており、検査結果を公表しているところもあります。
CBDの純度や農薬や危険物質が入っていないことを、必ず確認してから購入するようにしましょう。
THCフリーのものを選ぶ
成分の中でも気をつけなくてはいけないのがTHCの存在です。
日本ではTHCの成分が検出されれば違法ですので、たいていの大手メーカーのCBD製品は、日本用にTHCが完全に除去されています。
しかし、必ずしもそうであるとは言い切れません。
実際に、2020年2月には、某大手CBD製品メーカーの販売するCBDオイルからTHCが検出されたとして、厚生労働省が警告を出しています。
また、業者によっては海外からTHCが含まれている製品を輸入・販売しているところがないとも言い切れません。
そのため、THCフリーである (THCが含まれていない) ことを、購入する前に確認しておくことが必要です。
THCフリーであるかどうかの情報は、製品のラベルやウェブサイトに記載されていることが多いです。
また先ほど紹介した検査結果からも見ることができます。その際はTHCの欄がN. D. [Non-Detection; 未検出] となっているかどうかを確認するようにしましょう。
信頼できるメーカーから直接購入する
CBDグミに限らずどんな製品でもそうでしょうが、信頼できるメーカーから直接購入するのが最も無難と言えるでしょう。
CBD製品の場合、最近では日本のブランドも増えてきましたが、多くは海外から輸入しています。
海外のCBD製品の輸入販売は、主にメーカー公認の正規代理店が行っています。そのようなところで扱っている製品であれば、代理店が責任をもって品質保証をしているので、最も安全と言えるでしょう。
また、公式ではなくてもCBD製品の専門業者であれば、きちんとCBDについて理解したうえで製品を取り扱っているという点で、危険性は少ないと考えられます。
気をつけなくてはいけないのがフリマアプリなど、一般の人が個人的に商品を販売できるサイトです。
フリマアプリは時には珍しいものだったり激安だったりと「掘り出し物」を見つけることができるのが一つの魅力ですが、粗悪な製品に行き当たる危険性もあります。
CBDについてよほど知識があり、この商品なら大丈夫、と自信をもって購入できる人であれば良いですが、基本的にフリマアプリで購入することは大きなリスクが伴うことは認識しておくようにしましょう。
フリマアプリから購入する場合は、あくまでも自己責任という意識をもつことを忘れないようにしてください。
処方薬を服用している場合は飲み合わせに注意する
悪影響が少ないと言われているCBDですが、懸念事項の一つに薬との相互作用があります。
特に、肝臓内のシトクロムP450という酵素群で分解されるタイプの薬は注意が必要です。
CBDはシトクロムP450の働きを止めてしまうため、薬が分解されず体内での効果の現れ方が大きく変わってしまうおそれがあります。
また、そのようなタイプの薬ではなくても、CBDとの飲み合わせによって副作用が出てしまう可能性は否定できません。
処方薬を服用している人は、事前にCBDを摂取しても良いかどうか、医師に相談するようにしましょう。
その際に、処方薬の量を調整してくれたり、CBDの摂取量についてアドバイスがもらえるかもしれません。
CBDは生体に作用するものです。特に、医療機関を利用している方は素人判断でCBDを摂取することは危険ですので、必ず専門家からのアドバイスを受けるようにしてください。
関連文献
CBDグミに関して皆様から頂いた質問
CBDグミは違法ですか?(30代男性)
日本で違法となってしまうCBD製品は、精神活性作用のあるTHCを含む製品と、大麻の茎と種子以外の部分から抽出された成分を含む製品です。CBD自体は違法ではないため、前述した条件を満たさないCBDグミは違法にはなりません。また、日本に流通しているCBD製品は、安全性を厚生労働省が確認し、違法性がないと判断されたもののみが輸入されています。そのため、基本的にはCBDグミには違法性のある成分が含まれているものはないと考えられます。ただし中にはTHCを含んでしまっている製品もあるため、購入の際には成分分析表でTHCが含まれていないことを確認するようにしましょう。
CBDグミにはどのような作用が期待できますか?(20代女性)
CBDグミやCBDオイルをインターネットで検索すると「CBDグミキマる」などのようにキーワードが表示されることがありますがCBDの性質上、精神活性作用は一切ありません。むしろ、CBDグミは、一般的なCBDオイルなどと同様に不安やストレス、自律神経の調節、痛みやかゆみ・炎症、食欲不振、血圧などさまざまな心身のトラブルへの作用が期待され、海外では研究が行われています。
CBDグミはどこで購入できますか?(30代女性)
楽天などのインターネット通販で購入することが可能なのに加え、大手ディスカウントショップのドン・キホーテでもCBDグミを購入することが可能です。