GABAやGABAサプリメントの効果・効能を解説!摂取タイミングは?

GABAやGABAサプリメントの効果・ 効能を解説!摂取タイミングは?

GABAやGABAサプリメントが注目を集めています。GABAにどのような効果・効能があるのか、GABAを摂取するうえでのポイントや注意点について解説します。また、近年注目を集め、GABAに似た作用があると言われているCBDについても紹介します。

そもそもギャバ(GABA)って何?ストレスやリラックスの要?


GABAとは、正式名称がγ-アミノ酪酸 (Gamma-Aminobutyric Acid) と呼ばれる神経伝達物質の一種です。

神経伝達物質とは、脳内や身体の自律神経などで働き、生体の機能を調節するものです。

そのような神経伝達物質の中で、GABAは緊張やストレスなどをやわらげて、脳の興奮を鎮めるなどして生体的に抑制的に作用します。

また、睡眠の質を高めたり、血圧を下げる機能があることも報告されています。

GABAは以上のような作用をもつことから、ストレスを抱えやすい現代社会において注目を集めています。

GABAやGABAサプリメントの効果・効能6選!

GABAを配合したサプリメントや機能性表示食品も近年では多く見かけます。

ここで、GABAやGABAサプリメントなどの効果・効能について詳しく見ていきましょう。

ストレスを軽減し、心をリラックスさせる

GABAの主要な効果の一つに、ストレスの軽減が挙げられます。

GABAの作用によって、副交感神経の働きが活発になり精神的な緊張を和らげ、心をリラックスさせることができます。

また、脳への酸素供給量を増やして、ストレスによる脳細胞へのダメージを抑えることも知られています。

学習や作業の効率を高める

GABAによって緊張や不安が和らぐことで、学習や作業効率が高まる効果もあります。

試験対策で勉強しなければならない時や、効率的に行わなければならない作業がある時などにGABAを摂取すれば、より良いパフォーマンスが発揮できるかもしれません。

免疫力の低下を抑える

人間は過度な緊張・ストレスがかかると、自律神経のバランスが崩れて免疫力が低下する恐れがあります。

GABAはストレスを軽減することで、このような免疫力の低下を抑え、病気になりにくい身体の維持をサポートしてくれます。

血圧の上昇を抑える

GABAと同じ神経伝達物質であるノルアドレナリンは、興奮を促進させて、血管を収縮させることで、血圧を上げる作用があります。

一方で、GABAはノルアドレナリンに対して抑制的に働き、血圧を下げる効果があります。

また、GABAの腎臓の働きを活発にして、血液中の塩分をろ過・排出を促す作用が血圧低下に貢献しています。

睡眠の質を整える

不安を抱えたり過度なストレスがかかったりすると、脳の興奮を促すグルタミン酸が多く分泌され、眠れなくなってしまうことがあります。

しかし、GABAは脳の興奮を抑制し、心をリラックスさせることで深い眠りをもたらしたり、入眠までの時間を短くしてくれることで知られています。

中性脂肪を低下させ、ダイエットにも効果的?

GABAにはエネルギーの消費を高めて、内臓の代謝を上げる働きもあります。

さらに、2005年に行われた静岡県立大学と㈱ファーマフーズによる研究によって、GABAは血液中の中性脂肪を減少させたり、成長ホルモンを活性化させて身体のタンパク質合成を促進させることが示されています。

これらのことから、GABAにはダイエット効果も期待できるのではないかと言われています。

GABAサプリメントには効果はない?

以上のように、GABAはストレスを軽減させるため不眠や高血圧、ダイエットなどにも効果があると言われています。

そのため、近年ではGABAを配合したサプリメントや、GABAチョコレートなどGABA入りの食品を多く見かけます。

その一方で、このようなサプリメントや食品を摂取してもあまり効果はないのではないか、という意見もあります。

その理由は、GABAの体内での吸収のされ方にあります。

食品などに含まれるGABAは、まず腸から吸収され血中に取り込まれ、血流に乗って脳へと運ばれます。

脳には物質が過剰に入り込んだり、不要な物質が入り込んだりしないように、血液脳関門という関所のような機能があります。

そのため、血中に含まれるGABAはこの血液脳関門を通り抜けることができないのではないかと言われています。

このように、GABAをサプリメントや食品から直接摂取しても、ストレス軽減や睡眠促進など脳機能に関係するものには効果がないのではないかという意見もあるのです。

その一方で、GABAは脳内に入り込まなくても効果があるという意見もあります。

その理由は、GABAは脳内だけでなく、末梢神経など他の身体の部位でも働くことができるとも言われているからです。

また、近年では、腸に脳と同様のGABA受容体があるのではないかという指摘もあります。

そのため、仮にGABAが脳内に入り込めなくても、別の身体の組織で働いてポジティブな効果を与えてくれる可能性もあります。

いずれにせよ、GABA入りのサプリメントやチョコレートなどの食品にどのくらい効果があるかについては、まだ検証の余地があると言えるでしょう。

体内のGABAを効果的に増やすには?GABAが含まれている食べ物や飲み物も紹介!

先述の通り、GABAを含むサプリメントや食品に果たしてどのくらい効果があるのかについては、まだ解明しきれていない点もあります。

しかし、サプリメントに頼らなくても、GABAは体内で増やすことができます。

GABAは体内でも合成できる

GABAは自身の体内で生成することができることを知っていましたか?。

実は、GABAが多く生成されやすくなるような栄養素を積極的に摂取することで、生体のGABAの量を増やすことができるのです。

GABAを増やす栄養素には、どのようなものがあるのでしょうか。

ビタミンB6

GABA合成に重要と言われているのが、ビタミンB6です。

ビタミンB6はアミノ酸の代謝と関わっており、神経伝達物質の合成を促進させる作用があります。

ビタミンB6が多く含まれている食品には、にんにく、魚類、ヒレやささみなどの肉類などがあります。

ビタミンB6の推奨量は成人男性で1.4mg、女性で1.2.mg程度と言われています。

魚介類では100gで換算すると、生びん長マグロで0.94mg、生かつおで0.76mg程度と言われています。

タンパク質、アミノ酸

タンパク質やその構成要素であるアミノ酸を多く含む食品を摂取することも重要です。

GABAをはじめとした多くの神経伝達物質は、アミノ酸から合成されます。

特に、グルタミンやグルタミン酸はGABAの合成に必要なアミノ酸と言われています。

ただし、ここで注意点があります。グルタミン酸には神経を興奮させる作用があるため、ビタミンB6が不足していると、かえって落ち着かなくなったり眠れなくなったりする要因になります。

ビタミンB6とバランスよく摂ることで、GABA合成が促されやすくなるでしょう。

GABAを多く含む食品も

また、GABAを配合したサプリメントやチョコレートではなく、元々GABAを多く含んでいる食品もあります。

GABAを多く含む食品には、下記のようなものがあります。

  • トマト、なす、かぼちゃ、パプリカなどの野菜類
  • メロン、バナナなどの果物類
  • 納豆や漬物などの発酵食品

例えば、野菜類の場合、100gあたりで考えるとミニトマトでは約35mg、ナスでは約32mgのGABAが含まれていると言われています。

GABAやGABAサプリメントを摂取する際のポイントは?摂取タイミングも!

さまざまなメリットがあるGABAですが、GABAやGABAサプリメントを摂取する時のポイントにはどのようなものがあるでしょうか。

GABAの摂取量はどのくらい?

GABAの必要量は厳密には決まっていませんが、成人での推奨量は1日あたり30mgから100mgと言われています。

ただし、GABAには目立った副作用は確認されていませんので、多量摂取に関する心配はあまり必要ないといえます。

ストレスを慢性的に感じていたり、睡眠不足が続いているなどの症状がある場合は、それ以上摂取しても構いません。

とはいえ、GABAを配合したりGABAの効果を高めたりするような医薬品の中には、めまいや倦怠感といった副作用が報告されているものがあります。むやみに過剰摂取するのは避けた方が良いかもしれません。

ご自身の体調をみながら、摂取量は調整すると良いでしょう。

摂取のタイミングは?

GABAには精神のリラックスや血圧降下、睡眠の向上などさまざまな効果があります。

そのため、GABAを摂取する目的に合わせて、摂取するタイミングもある程度変わってくるでしょう。

例えば、仕事のストレスを緩和させたい時は就業前や休憩時間などに摂取し、血圧対策であれば日常的に摂取することを継続するといった具合です。

ただ、睡眠に関しては、GABAの効果は2時間程度しか持続しないため、就寝の直前に摂取するのが望ましいという指摘があります。

一方で、2018年に行われたGABAストレス研究センターによる研究では、日中にGABAを摂取しても、入眠までの時間や熟睡度が向上するという報告もされています。

ご自身の目的に合わせて、摂取のタイミングを決めるのが良いでしょう。

実は今話題の麻成分「CBD」がGABAよりも効果あるって本当?エビエンスやイチオシサプリメントも!

CBDやCBDオイル
ここまでGABAについて紹介してきましたが、CBDという成分も生体に大きな効果があると、近年注目を集めています。

CBDとはカンナビジオール (Cannabidiol) の略称であり、麻などの植物に含まれる天然成分です。
ここで、CBDのメリットについて、GABAと比較しながらご紹介します。

CBDはGABAよりも多くの効果が期待できる?

CBDにはさまざまな生体への効果が確認されています。
代表的なものを以下に示します。

  • 精神のリラックス
  • うつ、不安の緩和
  • 不眠症の改善
  • 高血圧の改善
  • 抗炎症作用
  • 痛み、かゆみの緩和 など

このように、CBDには精神のリラックスやうつ・不安の緩和、不眠症の改善、高血圧の改善といったGABAに似た作用がありながら、抗炎症作用や痛み・かゆみの緩和など、GABAに期待されているもの以外にもさまざまな作用があります。
話題沸騰中!CBDやCBDオイルの効果・効能や副作用を徹底解説!話題沸騰中!CBDやCBDオイルの効果・効能や副作用を徹底解説! GABAよりも多く期待できる作用があるという点は、CBDの優れている部分と言えるでしょう。

CBDはGABAの効果を促進する

さらに、研究によってCBDはGABAの作用と密接に関わっていることが明らかになっています。

2017年に発表された文献では、オーストラリアの研究者たちによって、CBDはGABAが結合し作用するGABA-A受容体とGABAとの親和性を高めることが示されました。

このように、CBDはGABAの働きを高めることで、精神のリラックスや不安感の減少にも貢献しているのです。

また、CBDはGABAだけでなく「幸福ホルモン」と言われるセロトニンの受容体の働きを促進することも知られています。

サプリメントとしても優れている?

GABAと同様に、多くのCBDサプリメントが販売されています。

ここで、両者のサプリメントとしての作用を比較してみます。

先述の通り、GABAは脳内に入り込むことができないため、食品やサプリメントから摂取した時の効果についてはまだ議論の余地があります。

しかし、CBDは生体のさまざまな機能や恒常性の維持に働くエンド・カンナビノイド・システム (ECS) に働きかけるため脳内を含めたさまざまな部位に作用することが明らかになっています。

また、CBDを配合した製品は多種多様で、症状や期待する作用に応じて適した摂取方法があります。

CBDをお菓子やドリンクに配合して口から摂取できるものや、VAPE (電子タバコ) を使用して肺から摂取するもの、皮膚に塗りこむことで局所的に作用させるものなどがあります。

摂取するタイミングや好みに合わせて、摂取しやすいサプリメントを選べるというのも、GABAと比べた際のCBDの利点と言えるかもしれません。

おすすめのCBD製品とは?

CBD製品の種類
このようなCBDをより効果的に摂取できるおすすめの製品は何でしょうか?

先述の通り、CBD製品には多くの種類があり、摂取方法もさまざまです。

それらのCBD製品の中でもおすすめなのが、CBDオイルです。

CBDオイルはCBDをオリーブオイルやMCTオイルなどの食用のキャリアオイルに配合したものです。

CBDの作用が全身に及ぶことや、生体への摂取効率・効果の持続時間のバランスが良いことから、CBDの効果を最大限に発揮させることができます。

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