そもそもCBDやCBDオイルに危険性はある?
CBDは麻などの植物に含まれるカンナビノイドという物質の一種です。
通常、カンナビノイドというと「大麻に含まれる成分」として警戒されることがありますが、CBDに関してはその心配をする必要はありません。
カンナビノイドの中でも、危険視されている成分はTHCというものです。
THCは精神を「ハイ」にする作用があったり、依存や中毒症状が出たりする可能性があるため、法律で禁止されています。
しかし、対照的にCBDには精神をリラックスさせる効果が確認されており、中毒症状などの悪影響も確認されていません。
CBDにも個人の体質や過剰摂取などによって、口の渇きや立ちくらみ、強い眠気などの副作用が出ることはありますが、これらもいたって軽微なものと言われています。また、副作用は摂取方法を変えるなどの工夫をすれば回避できます。
もちろん、日本の法律でも違法な成分ではないので、CBD製品を安心して国内で使用することができます。
CBDなどのカンナビノイドが生体に効果を与える理由は、エンド・カンナビノイド・システム (ECS) と呼ばれる生体の機能維持や調節を司る器官に働きかけるためです。
ECSは生体のさまざまなところで働いており、そのためCBDも生体のさまざまな機能に影響を与えます。
先述した心身のリラックス作用をはじめ、神経系、免疫系、内臓機能の調節など、CBDにはさまざまなメリットがあると言われています。
ホルモンはどのように働いている?ホルモンバランスの乱れの原因も!
ホルモンとは生体の様々な機能を調節したり、生体内外の環境の変化に対して恒常性を維持したりする物質の総称です。
ホルモンは身体の隅々にある内分泌腺という器官から分泌されます。そしてホルモンの分泌バランスが崩れると生体に大きく影響します。
ホルモンバランスが崩れる要因はなに?
ホルモンには様々な種類のものがあります。ホルモン同士が協調し合っているため、あるホルモンの分泌がおかしくなると他のホルモン分泌にも影響が出てしまいます。
このようにして起こるのがホルモンバランスの乱れですが、その原因には以下のようなものが考えられます。
まず、ホルモンバランスの乱れを招く代表的な要因はストレスと言われています。ストレスは日常生活・社会の中で避けることができないものですが、それがあまりに長期間過剰に受け続けると生体に良くありません。
また、若い時にはよく分泌されていても、加齢とともに減少していくホルモンもあります。そのため、歳をとるにつれて、ホルモンの作用にばらつきが出てしまうことがあります。
さらに、生活習慣も重要です。普段の食事や睡眠などを規則正しく取ることができない状態が続くと、ホルモンバランスに異常が出てしまいます。
ストレス・加齢・生活習慣は私たちの生活に密接しているため、ホルモンバランスの乱れも非常に身近な問題です。
なるべく規則正しい生活を送るように意識したり、歳をとっても若い頃の体質を維持できるようにするなど、日頃の心がけが大切です。
ホルモンバランスの乱れによってどのような影響が出る?
ホルモンには様々な種類があり、それぞれが生体の多種多様な機能を担っていますので、ストレス等の要因によってホルモンバランスが乱れると心身に色々な不調が起こります。
人間はストレスを感じると、副腎皮質からコルチゾールというホルモンを分泌します。
コルチゾールはストレスホルモンとして知られており、糖質や脂質、タンパク質などの代謝や血糖上昇、炎症やアレルギー反応の抑制などをもたらして生体を守る働きがあります。
しかし、コルチゾールが長期間・多量に分泌されると、これらの代謝のバランスが崩れ、体調を崩しやすくなり、うつや情緒不安定などの精神症状の原因になることが知られています。
実際に、うつ病患者のコルチゾール値を測ると、高い値を示すことが報告されています。
また、女性の場合はホルモンバランスの異常が生理不順や月経前症候群 (PMS) を引き起こしたり、更年期障害の症状を進行させたりすることもあります。
CBDやCBDオイルはホルモンバランス改善の救世主!?
このように、心身ともに健康な生活を送るうえで重要なホルモンバランスですが、CBDがその改善に一役買うのではないかと期待する声もあります。先述の通り、CBDはECSに影響を与えることで生体に作用します。その結果、ホルモン分泌にも良い影響があるのではないかと考えられているためです。
実際に、CBDとホルモン分泌に関する研究も行われており、いくつかのホルモンについて作用する可能性が示されています。
このような研究では、CBDのストレスレベルを下げる効果がコルチゾールの分泌に影響すると言われています。実際に、臨床実験でCBDがコルチゾールの分泌レベルを下げることが示されました。
先述の通り、コルチゾールの過剰分泌は生体に悪い影響を与えますが、CBDはそれを適切なレベルに調節するような働きが期待できるのです。
他にCBDによるプラスの効果が確認されているものとしては、インスリンがあります。
インスリンは、血中の糖を各細胞にエネルギーとして送ることで血糖値を調節する重要なホルモンであり、その異常分泌は低血糖症や糖尿病などの大きな要因となります。
ラットを用いた実験でも、CBDが血糖値を維持しながらインスリンの過剰分泌を抑えることが述べられています。
良い効果が期待される一方で、CBDとの相関関係が確認できなかったり、マイナスな結果が示唆されているホルモンもあります。
例えば、成長ホルモンは細胞の再生を促し新陳代謝を高める重要なホルモンですが、CBDがその分泌量に変化を及ぼすことは示されませんでした。
また、THCなどの他のカンナビノイドが、成長ホルモンの分泌を下げるという説があります。そのため、CBDも多量摂取や長期摂取によって、同様の影響を与えてしまう可能性は否定できません。
このように、CBDとホルモンとの関係性にはしっかりと解明されていない部分も多くあります。
今後、より詳細な解析が望まれるでしょう。
CBDやCBDオイルは女性の悩みであるPMS・生理や更年期にも作用する?
以上のように、CBDはすべてのホルモンに作用するとまでは言えなくとも、プラスに働くものがあることは確認されています。
このことから、CBDはホルモンバランスの維持に一役買う成分であると言えます。
さらに、CBDは多くの女性の悩みともいえる生理不順やPMS、更年期障害にもプラスに影響すると言われています。
生理不順やPMS、更年期障害はホルモンバランスが崩れることが原因で引き起こされると言われています。
そのため、ホルモンバランスの改善に良い働きをするCBDは、このような女性の悩みを助けるアイテムの一つであると言えるでしょう。
CBDやCBDオイルと生理・PMS、更年期障害との関係性については、以下のコラムに詳しく紹介されていますので、ぜひご興味あればご確認ください。
生理やPMSに悩む女性必見!CBDやCBDオイルの有効性を解説!CBD商品を選ぶときの重要ポイント!ホルモンバランス改善にはどの商品がおすすめ?
この記事を読んで、CBDを実際に使用したいと思った方もいらっしゃると思います。
では、CBDの商品を選ぶうえでのポイントにはどのようなものがあるのでしょうか。
パッケージをしっかり見て成分を確認する
まず、購入前に商品のラベルや箱の記載を見て、成分情報を確認しておくようにします。
CBDがどのくらい含まれているかはもちろん、THCが含まれていないことを確認するのも大切です。
第三者機関の検査結果を確認する
良心的なメーカーであれば、自社のCBD製品が安全であることを、第三者の研究機関に依頼し検査証明してあります。
CBD純度の高さ、含まれている他のカンナビノイドの情報、農薬や重金属などが含まれていないことなどを確認することは重要です。
これらの検査結果を公表していれば、より信頼できるメーカーであることの証明になります。
信頼できるメーカーから直接購入する
CBD製品はCBD専門ショップ、百貨店、大型量販店、大手通販サイトなどさまざまなところで販売されていますが、信頼できるルートで安全な製品を取り扱っているかどうかを調べておくことが重要です。
特に、フリマアプリなど個人が自由に商品を販売できるような場所では、安全性が証明できない製品が流通している可能性もありますので注意が必要です。
一番安全なのは、メーカー公認でCBD製品を取り扱っている代理店でしょう。
どのような抽出方法で抽出されているのか、また原産国はどこなのか調べる
CBDの抽出方法や原産国など、そのCBD製品が製造される背景についても調べる必要があります。
抽出法については、超臨界二酸化炭素抽出法が安全で高純度なCBDを抽出できる方法として知られていますので、その方法で作られているCBD製品を選ぶのが良いでしょう。
また、CBD製品がどの国で作られているかも、その商品の質を左右する要因になります。
特に、原料となる麻の栽培については、アメリカのコロラド州などで良い品種を栽培していると言われていますので、原料の栽培地域で製品を選ぶという方法もあるでしょう。
近年は日本でもCBD製品が製造されています。日本の法律に合った製品を選ぶという意味では自国のものを選ぶのが安全と言えるかもしれません。
持病があったり、薬を服用している場合は医者や薬剤師に相談する
CBDを使用するご自身が、持病があったり薬を服用していたりする場合は、さらに注意が必要です。
CBDはさまざまな病気の症状の改善をサポートする作用が期待されている成分ですが、時にはその病気の種類や薬の飲み合わせによって、安全性が約束されないことがあります。
特に薬に関しては、CBDは肝臓のシトクロムP450という酵素群の働きを阻害することが報告されていますので、これによって影響を受ける成分を含む薬を飲んでいれば警戒が必要です。
いずれにせよ、持病があったり薬を処方されたりする人は、CBD製品を試す前に一度医師や薬剤師に相談してください。
CBDやCBDオイルの最適な摂取方法は?
CBDの摂取方法には以下の4つがあります。
- 経口摂取 (CBDを直接口から飲み込んで摂取する方法)
- 舌下摂取 (口内の舌の下部にCBDを垂らし、毛細血管から摂取する方法)
- 経皮摂取 (皮膚にCBDを浸透させ、患部に直接作用させる方法)
- 吸入摂取 (気化したCBDを肺に吸い込み摂取する方法)
摂取方法によって適切なCBD製品が異なります。
経口摂取に適したCBD製品には、CBDグミやCBDドリンク、CBDカプセルなどがあります。
経皮摂取に適しているのは、CBDクリームやCBDジェル、CBDシャンプーなどです。
吸入摂取は近年流行りの摂取方法であり、CBDリキッドをVAPEで気化して摂取します。
CBDオイルは経口摂取で摂取することもできますが、より摂取効率が高い舌下摂取を用いるのが一般的です。
ホルモンバランスの改善にオススメのCBD製品は?
このように、さまざまな摂取方法とそれに合ったCBD製品がありますが、ホルモンバランスの改善におすすめのCBD製品はどのようなものでしょうか。
実は、それぞれの摂取方法によってCBDの作用の現れ方は大きく変わります。
経口摂取は気軽な方法ではありますが、生体への効率は6~20%程度とあまり高くありません。
経皮摂取は局所的に大きな効果を与えますが、全身に効果が行き渡らないというデメリットもあります。
吸入摂取は比較的強い作用を実感することはできますが、その持続時間は約30分~1時間と短いのも特徴です。
舌下摂取の吸収効率は13~35%と経口摂取よりも優位な値であり、持続時間は約4~8時間と長い時間持続します。
以上を踏まえると、継続的に使用し中長期的に様子をみながら心身の改善を図るという意味では舌下摂取を用いる「CBDオイル」が最も適していると言えます。
ホルモンバランスの乱れは日常的に起こる異変ですので、その改善は時間をかけて徐々に行っていくことがおすすめです。
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