CBDオイルにはどのキャリアオイルが最適?利点や欠点も解説!

CBDオイルにはどのキャリアオイル が最適?利点や欠点も解説!

CBDオイルについての説明を読むと、毎回必ず「キャリアオイル」という言葉を目にすると思います。本記事では、キャリアオイルとはそもそも何か、どんな種類があるのか、それぞれのオイルの利点や欠点、最適なキャリアオイルの選び方について解説します。

CBDにキャリアオイルを加えるメリットは?

CBDオイルの滴

CBD(カンナビジオール)はカンナビス・サティバ・エル(産業用大麻)やカンナビス・インディカ(マリファナ)などの植物から抽出されるカンナビノイドと呼ばれる生理活性物質の一種です。

CBDには鎮痛作用や抗炎症作用、抗不安作用、抗うつ作用、筋弛緩作用、食欲促進・抑制、睡眠改善などの様々な効果・効能があることで知られています。

大麻には精神活性作用があると言われていますが、それはTHC(テトラヒドロカンナビノール)というカンナビノイドが引きおこす作用であり、CBDとTHCの作用は全く違うためCBDにはそのような作用はありません。

原料となる大麻などの植物から抽出された状態のCBDは、CBDアイソレートと呼ばれる粉末状の物質で油分にだけ溶解されやすい性質があります。そのため水やお茶などの水分直接混ぜてもほとんど混ざりません。

CBDは経口摂取や舌下摂取、経皮摂取、吸入摂取などの様々な摂取方法があることが知られていますが、CBDアイソレートのままでは経口摂取や舌下摂取ですら難しく、経皮摂取はほぼ不可能でしょう。

このように、CBDの摂取方法などが制限されてしまいますが、キャリアオイル、もしくはベースオイルとも呼ばれる植物由来のオイルを使用することでこれらを改善することができます。

粉末状のCBDアイソレートをキャリアオイルに混合するメリットは主に以下の3点です。

キャリアオイルに溶解することでCBDの吸収性を高める

CBDの効果を全身にもたらすには、血液の中にCBDが吸収されることが必要です。CBDをキャリアオイルに溶解する理由として、小腸粘膜から吸収されるCBDの吸収性を向上させることが挙げられます。

CBDアイソレートのままで舌下粘膜や鼻粘膜などに直接塗布し、1〜2分待ってCBDを毛細血管に吸収させることができないわけではありません。

しかし、CBDが粘膜で溶解して全てが吸収されるわけではなく、最後には口の中に残ったCBDアイソレートを飲み込むことになります。

残念ながら、CBDアイソレートのまま消化管に入ったところでほとんどが血液中に吸収されません。CBDを経口摂取をすると、CBDが血管に到達する前に肝臓へ送られ、初回通過効果という代謝・排泄が行われるためです。

この初回通過効果により、経口摂取で消化管に入ったCBDは体内への吸収率が他の摂取方法と比較すると低いことが知られていますが、初回通過効果による影響を軽減できるのが脂肪分の高い食事やキャリアオイルです。

消化器官を通過した脂肪分は小腸粘膜下にある乳糜管(にゅうびかん)と呼ばれるリンパ管に吸収されます。

乳糜管は全身に張り巡らされており、脂肪分は一旦全身の乳糜管を巡った後に心臓の上の部分にある左鎖骨下静脈から血管内に吸収されます。

その後血流に乗って全身を巡り脂肪組織などに蓄積されます。その後、エネルギーとして脂肪が使用される際に肝臓で代謝されます。

したがって、脂肪分とともに経口摂取されたCBDも一旦脂肪組織に貯められ、すぐにCBDの効果が現れるわけではありませんが、脂肪の分解とともに少しずつ血中に溶け出すので効果持続時間が長いことが特徴です。

CBDだけでなく脂溶性のビタミンなどが腸管の乳糜管に吸収されるには、そのための特殊な酵素が必要となり、それらは口の中にある味蕾(みらい:味覚の受容器官)が脂肪分を察知した時に初めて分泌されます。

CBDを経口摂取する時は脂肪分が高い食事と一緒に摂取するとCBDの血中への吸収率が高くなることは研究でも報告されています。CBDの吸収性を最大限高めるにはキャリアオイルが必須であると言えるでしょう。

CBDをキャリアオイルに溶解することで摂取量の調節を簡単にする

CBDの摂取量を調節するには、粉末状のCBDよりも液体に溶解された状態の方が遥かに簡単です。

一回分のCBDの摂取量は10mgや20mgなどのごく微量なので、CBDアイソレートの計測には調理用ではなく特殊な測りが必要です。また、それだけではなく毎回粉の量を計測するのは単純に非常に面倒でしょう。

液体をスポイトや付属のシリンジのメモリにしたがって吸引し、液体を目視で確認できることで摂取量を調節する時間の短縮にもなり、より正確なCBD摂取量の計測ができます。

キャリアオイルに含まれる栄養素を同時に摂取できる

脂肪分や油分は健康の大敵という認識がこれまで強かったですが、近年では植物性オイルに含まれる様々な成分が病気のリスクを下げたり、身体の細胞を作る上で良質な脂質はなくてはならないことが周知されてきました。

キャリアオイルに美容や健康に良いオイルを使用することで、CBDオイルを摂取する際にビタミン類やタンパク質、必須脂肪酸など様々な成分を同時に摂取できる可能性があります。

次の項目で、CBDのキャリアオイルに使用されることが多い植物由来のオイルの利点や欠点などをみていきましょう。

どんな種類のキャリアオイルがある?特徴は?

キャリアオイルに使用できるオイルは数多くあります。ここでは、日本で販売されているCBDオイルにに使われているものをいくつか選んで紹介します。

MCTオイル

MCTオイル

MCTオイルはココナッツオイルやヤシ油(パームオイル)などから作られるオイルで、現在販売されているCBDオイルのキャリアオイルとして最も多く使用されています。

MCTオイルがCBDのキャリアオイルに選ばれる理由は複数あります。他のキャリアオイルと比べて値段が安く、さらに溶解できるCBDの飽和量が高いので高濃度のCBDオイルを作ることができることなどがあります。

どのキャリアオイルが良いか悩んだ場合は、MCTオイルを基準に比較すると欠点や利点などがわかりやすいかと思います。

MCTとはMedium-chain triangleの略で日本語で「中鎖脂肪酸」とよばれる脂質の一種です。

脂肪酸には短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の3種類があり、それぞれ脂質の分子の大きさを表しています。

簡単にいうと長鎖脂肪酸は分子が大きく、体内で分解されるのに時間がかかるためエネルギーとして使われにくく、体内に脂肪組織として蓄積しやすいオイルです。

長鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、短鎖脂肪酸の順に分子は小さくなり、分子の大きさが小さくなればなるほどエネルギーに変換しやすいので体内に蓄積されにくい特徴があります。

MCTオイルの原料であるココナッツオイルは名前の通り中鎖脂肪酸を多く含むオイルです。

ココナツオイルは一般的なオリーブオイルやなたね油などの長鎖脂肪酸のオイルと比べて、脂肪組織や血管内に蓄積する可能性が少ないので肥満予防に効果的なオイルとして聞いたことがあるかもしれません。

MCTオイルは体内に蓄積されにくいため、MCTオイルに溶解されたCBDはすぐに血中に放出され、経口摂取の欠点とも言える効果の出現までにかかる時間が他のキャリアオイルよりも短いのではないかと考えられています。

それでは短鎖脂肪酸を多く含むキャリアオイルがあればさらにCBDの吸収性が良くなるのではないかと思われるかもしれません。

しかし、短鎖脂肪酸は血液内に吸収される前に腸内のバクテリアの餌となってしまうため、キャリアオイルとしてはあまり理想とは言えません。

MCTオイルのデメリットとしては、他のキャリアオイルに含まれるような抗酸化作用のある成分や栄養素などがほとんど含まれていない点が挙げられます。

オリーブオイル

オリーブオイル
オリーブオイルは家庭では料理に頻繁に使われているので大半の方にとって馴染みがあるのではないでしょうか。オリーブオイルはMCTオイルに次いでCBDのキャリアオイルとして多く使用されています。

オリーブオイルは長鎖脂肪酸の構造を持つオイルです。つまりMCTオイルと比べると体内の脂肪組織に蓄積しやすいオイルです。

そのため、オリーブオイルで溶解されたCBDは脂肪組織の中に一緒に蓄積されて、すぐに血中に分泌されて効果をもたらしませんが、体内に長時間とどまって緩やかにCBDの効果をもたらすのではないかとされています。

オリーブオイルはオレイン酸や鉄分、ビタミンK、ビタミンE、ポリフェノール、そしてチロソールやオレウロペインなどの抗酸化作用のある物質を豊富に含んでいます。

オリーブオイル自体が様々な栄養を多く含有していることもあり、MCTオイルと比べてCBDが溶解できる限度が低いので高濃度のCBDオイルを作ることはできません。

1mlあたりのオリーブオイルに溶解できるCBDの量は20mg(2%)以下とされています。そのため、さらに高濃度のCBDオイルが欲しい場合はオリーブオイルよりもMCTオイルを選んだ方が良いでしょう。

ヘンプシードオイル

ヘンプの畑
ヘンプとはCBDの原料でもある大麻を指します。ヘンプシードオイルは大麻の種子のみを搾ったオイルですが、CBDやTHCなどを含むカンナビノイド類やテルペン類などは一切含まれていないとされています。

したがって、CBDアイソレートとヘンプシードオイルを混ぜても、大麻の様々な成分を同時に摂取することで効果が増強する「アントラージュ効果」があることは現段階では証明されていません。

しかし近年では、ヘンプシードは大麻の花穂から分泌される樹脂に接触していることによって、少量のカンナビノイド類が含まれているのではないかと提唱がされています。

また、ヘンプシードには大麻の葉や花穂には含まれていない何かしらの生理活性物質などもあると考えられていることから、アントラージュ効果が期待できる可能性もあると考える専門家もいます。

カンナビノイドやテルペンなどが含まれていないとしても、すでにヘンプシードは美容や健康に様々なメリットがある「スーパーフード」として世界中で注目されています。

ヘンプシードオイルには皮膚や関節組織、脳、免疫細胞などに良いとされるα-リノレン酸(オメガ3脂肪酸)が豊富に含まれています。

また、リノレン酸(オメガ6脂肪酸)とオメガ3脂肪酸の割合が4:1であることもオイルとして理想の構造とされています。

ヘンプシードオイルの欠点としては、オリーブオイルと同じようにもともと含有されている成分が多いためCBDを溶解できる量が少ない点があります。

また、MCTオイルと比較すると値段が高価であるため、CBDオイルの値段は高くなります。

アボカドオイル

アボカド
アボカドは森のバターとも呼ばれ、豊富な栄養素があります。アボカドオイルにはビタミンA、D、E、オレイン酸、ルテインなど美容やダイエット、健康維持のために良い栄養成分が多く含まれています。

アボカドオイルは乾燥しにくい性質があることから、CBDスキンケア製品(CBDトピカル)として使用すると良いとされています。

欠点としてはアボカドオイルの値段が高価であることや、オリーブオイルよりもオイルに含まれる栄養素の濃度が高いことから、CBDが溶解できる量があまり多くないことです。

そのため、高濃度のCBDオイルを使用したい場合はあまりおすすめではありません。

グレープシードオイル

グレープシードオイル
グレープシードオイルはぶどうの種から抽出されるオイルです。フルーティな香りがあり、不飽和脂肪酸が多く、抗酸化作用や抗炎症作用などがあります。

グレープシードオイルには、トコフェロール、リノレン酸、レスベラトロール、クレスチン、プロシアニジン、カロテノイド、フィトステロールなど多くの脂肪酸が含まれています。

さらに、グレープシードオイルは短鎖脂肪酸から長鎖脂肪酸まで様々な大きさの分子で構成されています。特に、長鎖脂肪酸の中でもひときわ大きなオレイン酸を豊富に含んでいることも特徴です。

脂肪酸の分子の大きさが様々であるということは、体内での吸収が速いものも遅いものも含んでいるということなので、吸収速度はMCTオイルよりも遅く、オリーブオイルよりも速いと言えるでしょう。

グレープシードオイルは値段が比較的に安く、MCTオイルほどではありませんが、飽和量も高いオイルです。いわばオイルの栄養素を摂取できるメリットとCBDの溶解度の高さのバランスの良いオイルであるといえます。

ひまわり油

調理用としても使用される安価なひまわり油もCBDのキャリアオイルとして使用されます。オレイン酸やビタミン、ミネラルを多く含み、抗酸化作用や抗炎症作用、肌の新生を促進する作用などがあります。

CBDの溶解度はMCTオイルと似ており、高濃度のCBDオイルを作ることができます。ここで紹介したキャリアオイルとしては最もMCTオイルに近く、さらに効能も同時に摂取できるといったところでしょう。

CBDに最適なキャリアオイルは?どのキャリアオイルを選べば良い?

様々なCBDのキャリアオイルの特徴について紹介しましたがCBDオイルのキャリアオイルに「最適」なオイルはあるのでしょうか。

結論から申しますと、現段階ではキャリアオイルによってCBDの吸収量や効果などが大きく変わるというエビデンスが実際にあるわけではありません。

それぞれのキャリアオイルが一長一短であり、キャリアオイルを選ぶポイントとしてはCBD利用者が何を最も重要視するかです。以下のような点に着目すると良いでしょう。

大事なのはCBDの濃度

CBDの濃度はCBD利用者が製品を選ぶ上で最も重要視するポイントではないでしょうか。

上述したように、MCTオイルがキャリアオイルとして最も利用されている理由の一つに、CBDの飽和量が他のオイルと比較して格段に大きいので、高濃度のCBDオイルを作りやすいことが挙げられます。

とにかく高濃度のCBDオイルを求める場合はキャリアオイルにMCTオイルを選ぶと間違いありません。

CBDの吸収速度も意識する

最もCBDの吸収が速い(CBDの効果が速く現れる)とされているのは中鎖脂肪酸の多いMCTオイルで、遅いのは長鎖脂肪酸の多いアボカドオイルやオリーブオイルです。グレープシードオイルはその中間と言えます。

速く強い効果を求める場合は高濃度で分解が速いCBDオイルができるMCTオイル、長時間の効果が欲しい場合はオリーブオイルなどのように選ぶと良いでしょう。

キャリアオイルに含有される成分

抗炎症作用や抗酸化作用のあるアボカドオイルやヘンプシードオイル、ひまわり油などは、皮膚に塗ることへのメリットが大きいので、保湿やマッサージなどの目的で使用すると良いでしょう。

MCTオイルは皮膚へのメリットがないわけではありませんが、他のキャリアオイルと比べると少ないので、やはり吸収性の速さを活かせる経口摂取や舌下摂取に向いていると言えます。

オイルの値段

キャリアオイルの値段はそのままCBDオイルの値段に反映します。上述しているように、アボカドオイルなどは値段が比較的高いため、アボカドオイルを配合しているCBDオイルの値段も比例してあがるでしょう。

CBDオイルのキャリアオイルを選ぶ際の注意点は?

CBDのキャリアオイルを選ぶ上で最も注意しなければならない点は、アレルギーとなる成分が含まれていないかどうかです。
上記で紹介したキャリアオイルの原料の中では特に、MCTオイルのココナッツ、そして「ラテックス・フルーツ症候群(ゴム製品アレルギー)」との関連も高いアボカドが最もアレルギーの可能性としては高いと言えます。
ココナッツでアレルギーが引き起こされるイメージはあまりないかもしれませんが、ピーナッツやクルミなどと同じようにナッツアレルギーが引き起こされる可能性があります。

食品や植物に対してアレルギーが全くない場合は心配が少ないと思いますが、すでにナッツアレルギーが判明している場合や何かしらの食品アレルギーがある場合には注意した方が良いでしょう。

一つのナッツに対してアレルギーがあっても他のナッツに対してアレルギーが起きるわけではありませんし、果実・種実そのものではアレルギーが引き起こされてもオイルではアレルギーがないこともあります。

しかし、まずは医師に相談をして、アレルギーの検査を受けるなどしてください。

現在日本でアレルギー検査が可能なのはピーナッツ、クルミ、アーモンド、ヘーゼルナッツ、カシューナッツ、ブラジリアンナッツ、ピスタチオ、カカオの8種類です。

そして、CBDオイルを使用する場合は少量ずつ試してアレルギー症状が出ないかを確認しましょう。それでも不安な場合はMCT以外の他のオイルを検討しましょう。

次に、アボカドはラテックス・フルーツ症候群を引き起こす果物の一つで、その中でも最もハイリスクなグループに分類されています。

ラテックス・フルーツ症候群は、特定の果物や野菜にアレルギーがある人は天然ゴム製品(ラテックス)が皮膚や粘膜に触れるとアレルギー症状が生じるというものです。

また、反対にゴム製品(ラテックス)でアレルギー症状が生じる人が特定の野菜や果物を食べた際にアレルギー症状を発症することもあります。

ラテックス・フルーツ症候群のアレルギー症状は、喉のかゆみや浮腫(むくみ)、口の中の違和感、口腔粘膜のただれ、呼吸困難、皮膚や粘膜のかゆみや発赤、浮腫などで、最悪の場合はアナフィラキシーショックとなります。

ラテックス・フルーツ症候群の中で最もハイリスクであるとされているのは、アボカドの他にクリ、キウイ、バナナなどがあります。

ラテックス・フルーツ症候群は天然ゴムに含まれるラテックスと、アレルギーを引き起こす果物や野菜に含まれる酵素の構造が似ているため、IgE抗体が産生されて引き起こされます。

そのため、ハイリスクグループに属する果物や野菜などで一つでもアレルギーがある場合、ゴム製品および他のハイリスクグループの食品でもアレルギーが生じる可能性があるため摂取には注意が必要です。

例え食品アレルギーテストで陰性であった場合でもアレルギーが生じる可能性はゼロではありません。

アボカドだけでなく、バナナやクリ、キウイなどの果物や野菜を食べて口の中に違和感を感じたことがある方は、アボカドオイルを使用する前にまずはアレルギー専門の医師に相談をしてください。

最後に、アレルギーはキャリアオイルだけでなくCBDオイルに含まれる添加物などが原因となることもあります。
しっかりと成分表記を全て読んで、アレルギー体質の場合などはなるべくオーガニックなどの栽培基準が厳しい原料を使用している製品や、保存料や香料などの添加物が少ない製品を選ぶようにしましょう。

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